FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:パウエル米FRB議長の発言を受け上げ幅拡大

NYダウは617.70ドル高の25366.43、ナスダックは208.89ポイント高の7291.59で取引が終了した。12月1日の米中首脳会談への期待から買いが先行した。パウエル米FRB議長の発言で、FRBの利上げ打ち止めが近いとの思惑が広がると株価は一段高となり、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。VIX指数は19.02から18.49へ低下した。

 

NY外国為替市場:パウエル米FRB議長の発言受け全般ドル失速

ドル/円は、米国株相場の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが先行し一時114.03円と13日以来の高値を付けた。しかし、パウエル米FRB議長の発言をきっかけに下落した。『政策金利が中立レンジをわずかに下回る』との表現が、利上げ打ち止めが近いとの連想につながり全般ドル売りが強まった。一時113.43円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値113.42円が目先サポートとして働くと下げ渋った。NYダウが620ドル超上昇したほか、日経平均先物が150円上げたことも相場の下支え要因となった。 ユーロ/ドルは、しばらくは1.28ドル台後半でのもみ合いが続いていたが、パウエル米FRB議長の発言を受けユーロ買い・ドル売りが優勢となった。前日の高値1.1344ドルを上抜けて一時1.1388ドルまで上値を伸ばした。

 

NY原油先物市場は下落:原油在庫増を嫌気下売り

NY原油先物市場は一時50.06ドルまで下落した。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫報告で原油在庫は予想以上に増加していたことや、原油の供給超過状態がすみやかに解消される保証はないとの見方が広がっていることが売り材料となった。ただ、ロシアのプーチン大統領は60ドル前後の原油価格は全く問題ないとの見方を示しており、OPECとOPEC非加盟の主要産油国は需給均衡のために大幅な生産削減を検討する可能性は残されているとみられる。パウエル米FRB議長の発言を受けて、ドル安が進んだものの、原油を買う動きは限られた。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下とドル安を好感

NY金先物市場は一時1233.80ドルまで買われた。パウエルFRB米議長の講演を受けて早期の利上げ打ち止め観測が高まり、米長期金利が低下し、為替相場でドル売りが進んだことを受けて、ドル建ての金は買いが優勢となった。 ただ、米国株の大幅上昇を意識して上げ幅はやや縮小した。

 

米国債券市場は横ばい:米国株高で行って来い相場

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.05%で終了した。パウエル米FRB議長の発言が伝わった直後は買われたものの、米国株が大幅に上昇すると安全資産とされる米国債には売りが出たため行って来い相場となった。

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