FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:クドローNEC委員長発言で過度な懸念後退

NYダウは109.13ドル高の24749.37、ナスダックは0.85ポイント高の7082.70で取引を終了した。トランプ米大統領が『中国から輸入されるiPhoneなどのアップル製品も関税の対象になる可能性がある』との見解を示すと、アップル株が寄り付きから下落した。株価全体を圧迫し、下げ幅は一時220ドルを超えた。また、トランプ大統領が12月1日の米中首脳会談で進展が見られない場合、中国からの輸入品2000億ドル相当の関税引き上げを示唆しことも重石となった。ただ、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が『G20に合わせ、米中首脳は12月1日の夕食の席で会談する予定』と述べたほか、『トランプ米大統領は会談の成果に期待している』と述べると、過度な懸念が後退し買い戻しが入った。 VIX指数は18.90から19.02へ上昇した。

 

NY外国為替市場:クラリダ米FRB副議長の発言内容がややタカ派

ドル/円は、ユーロやポンドに対してドル高が進むと、円に対してもドル買いが入り一時113.84円と14日以来の高値を付けた。クラリダ米FRB副議長はこの日、『米経済は強健。労働市場は健全』『漸進的な利上げを支持』『インフレが目標を上回れば政策を調整する』などと発言した。『予想ほどハト派的な内容ではなかった』との見方から、ドル買いを誘った面もあった。ユーロ・ドルは、 トランプ米大統領は26日、米紙とのインタビューで中国の習近平国家主席との首脳会談が不調に終わった場合、対中制裁関税の第4弾を発動する構えを示した。これを受けて両国の貿易摩擦が激化するとの懸念が広がり、主要通貨に対してドルが買われた。ドイツ誌が『トランプ米大統領は20カ国・地域(G20)首脳会議の後、来週にも輸入車に関税を課す可能性がある』と報じたこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1278ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は 小反落:供給過剰の是正への期待

NY原油先物市場は一時50.30ドルまで下落したが、引けにかけ下げ幅は急速に縮小した。OPECが原油の供給過剰を是正するための措置について議論するとの見方が広がったことが買い材料となった。ただ、世界経済の減速観測は後退していないため、OPECとOPEC非加盟の主要産油国は需給均衡のために大幅な生産削減を検討する必要があるとみられている。ドルが主要通貨に対して強含んだことも原油の重石となった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高やクラリダFRB副議長発言で売り優勢

NY金先物市場は一時1211.40ドルまで売られた。米長期金利の下げ渋りやドルが主要通貨に対して強含んだことが重石となった。また、FRBによる早期の利上げ打ち止め観測がくすぶっている中、クラリダFRB副議長の発言が予想ほどハト派寄りの内容ではなかったことも、金の売りを後押した。

米国債券市場は横ばい:5年債入札結果を好感した買い

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは、前日と同じ3.05%で終了した。米国株の持ち直しに伴って売りが出たものの、5年債入札の結果を受けて買い直された。また、クラリダ米FRB副議長の発言には反応は限定的で、大きな方向感は出なかった。

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