FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:感謝祭を控え終了間際にポジション調整売り

NYダウは0.95ドル安の24464.69、ナスダックは63.43ポイント高の6972.25で取引を終了した。NYダウやS&P500指数が年初来でマイナスとなる水準まで売り込まれたことから、短期的な戻りを期待した買いが先行した。一時200ドル超上昇した。ただ、世界景気の先行き不透明感は根強く、反発の勢いは鈍かった。感謝祭の祝日を控えて、取引終了間際にポジション調整の売りが出ると、指数は下げに転じた。VIX指数は22.48から20.80へ低下した。

 

NY外国為替市場:感謝祭控え大きな方向感出ず

ドル/円は、米国株相場が反発して始まると、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いがやや優勢となった。半面、『FRBは早ければ来年春にも利上げサイクルを休止する可能性』との一部報道が意識されて、上値は限定的だった。取引終了にかけてNYダウが下げに転じたことも相場の重石となった。市場では『明日22日の米感謝祭に伴う休場を前に、大きな方向感は出なかった』との指摘があった。ユーロ/ドルは、 米利上げ休止報道をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行した。欧州委員会はイタリア予算案の拒否を明らかにしたが、『想定の範囲内』だったことで大きな動きにはつながらず、一時1.1425ドルと日通し高値を付けた。もっとも米感謝祭を控え、積極的に買い進む動きは限られた。なお、欧州委員会はこの日、イタリアの2019年予算についてEU財政ルールに基づく制裁手続き入りが『正当化される』との報告書をまとめた。最終的にGDP比で0.5%の制裁金を科す可能性があるという。 

 

NY原油先物市場は反発:在庫増でも欧米株高で需要懸念後退

NY原油先物市場は、53.97ドルを安値に55.86ドルまで上昇した。前日のNY通常取引終了後に発表された全米石油協会(API)の週間統計で、国内全体の原油在庫が減少したことを材料に買戻しが先行した。一方、米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫が予想を上回る増加となり、一時売りが強まった。しかし、欧州株、米国株が反発したことを好感して需要縮小懸念の後退による買い戻しが入った。

 

NY金先物市場は反発:原油下げ止まりと米利上げペースの鈍化思惑を好感

NY金先物市場は、1224.70ドルから1230.90ドルまで上昇した。原油価格が一旦下げ止まり、反発したことが好感され、商品相場の先安警戒感が後退した。また、この日発表された米国の経済指標で、10月耐久財受注速報値が市場予想を下回ったことや、新規失業保険申請件数が増加したことが買い材料となった。また、FRBの利上げペースが鈍化するとの見方が一段と強まったことも買いを強めた。

 

米国債券市場は横ばい:感謝祭を控えて方向感出ず

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.06%で終了した。米国株が反発したことで債券売りが出た半面、FRBの利上げ休止観測を背景に債券買いが入った。市場では『感謝祭の祝日前で積極的な売買は手控えられた』との指摘もあり、相場は方向感が出なった。

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