★米国株式市場はまちまち:米長期金利上昇を警戒
NYダウは10.92ドル高の26191.22、ナスダックは39.87ポイント安の7530.89で取引を終了した。米中間選挙が終わり政治の不透明感が後退したことから、買いが先行した。米連邦公開市場委員会(FOMC)では景気の底堅さが確認されたものの、米長期金利上昇を警戒した売りが出たため下げに転じる場面もあった。原油先物価格の下落を背景にエネルギー関連株が売られた。引けにかけては下げ幅を縮小した。VIX指数は 16.36から16.72へ拡大した。
★NY外国為替市場:FOMC後はドル買い優勢
ドル/円は、FOMC結果公表を控えて様子見気分が強く、しばらくは113.70円挟みの狭いレンジ取引が続いていた。ただ、米政治の不透明感が後退するなか、徐々にドル買いが優勢となり、一時113.97円まで値を上げた。FRBは7-8日、FOMCを開き、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00%から2.25%の範囲に据え置くことを決めたと発表した。市場の予想通りの結果となった。声明では『労働市場が引き締まり続け、経済活動が力強い速度で拡大している』との表現を維持した。『さらなる緩やかな利上げは経済活動の持続的な拡大、力強い労働市場の状況、中期的に委員会の対称的な目標である2%に近いインフレ率と整合する』との表現も変えず、次回12月会合での利上げを示唆した。半面、『企業の設備投資は年前半の高い成長に比べ緩やかになっている』などと指摘した。 市場では「『強い』との文言が目立ち、全体としてタカ派的だった」との声が聞かれ、FOMC後はドル買いが優勢となった。ユーロ/ドルは、欧州委員会がこの日発表した経済見通しで、2019年ユーロ圏成長率を下方修正したためユーロ売りが先行。同委員会が『19年のイタリア財政赤字が対GDP比で2.9%、20年が3.1%まで拡大する』との予測を発表し、伊予算案への不安が再燃したこともユーロの重石となった。FOMC後に全般ドル買いが強まると、一時1.1352ドルまで値を下げた。もっとも、ユーロ/ドルはユーロポンドの上昇につれた買いが入り、一時1.1447ドルと日通し高値を付ける場面もあった。
★NY原油先物市場:供給過剰懸念が引き続き売り材料
NY原油先物市場は一時60.40ドルまで下落した。供給過剰懸念を背景とした原油の下落が止まらない。9日続落で10月の高値水準から20%超下落し、約8カ月ぶりの安値をつけている。昨日に米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫統計で原油在庫が予想以上に増加し、7週連続の積み増しとなったことも、引き続き原油の上値を圧迫した。
★NY金先物市場は反落:リスクオフムード後退で上値重い
NY金先物市場は一時1220.80ドルまで売られた。FOMCの結果公表を控え、小幅の上下にとどまった。ただ、昨日に米中間選挙をこなし、政治的リスクへの警戒感が後退したことで昨日の米株が引けにかけて大幅高になるなど、投資家のリスクオフムードが後退したことで、金先物は始終上値の重い動きとなった。 また、主要通貨に対するドル高や米長期金利の下げ渋りが重石となった。
★米国債券市場小幅下落:FOMCのタカ派声明で売り優勢に
米国債券市場で長期ゾーンは小幅下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)3.24%で終了した。しばらくは債券買い(金利は低下)が優勢だったが、FOMC声明で米利上げ継続姿勢が確認されると債券売りが出て下げに転じた。
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