FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦激化の後退と値ごろ感からの買い

NYダウは371.68ドル高の24814.60、ナスダックは89.12ポイント高の7139.41で取引を終了した。強弱入り混じる内容となった主要企業決算を受けてもみ合う展開となったが、前日に7月5日以来の安値を付けたあとだけに、値ごろ感からの買いが優勢となった。トランプ米大統領が米メディアとのインタビューで『中国と素晴らしい取引をする』と述べたことで、米中貿易摩擦への過度な懸念が後退した。中国売上高が大きいボーイングなどが買われ、指数の押し上げ要因となった。 VIX指数は24.70から23.35へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は引けにかけて113.00円上抜け

ドル/円は、対ポンド中心にドル買いが進むと、円に対してもドル買いが先行した。しばらくは113.00円に観測されていた厚めの売り注文に上値を抑えられていたものの、NYダウが一時460ドル超上昇すると円売り・ドル買いがじわりと強まり取引終了間際に113.13円の本日高値まで値を上げた。日経平均先物が160円上昇したことも相場の支援材料となった。なお、10月米消費者信頼感指数は137.9と予想の136.0を上回った。 ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された7-9月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値が予想より弱い内容となったことでユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ドイツ政治の先行き不透明もユーロ売りにつながり、一時1.1341ドルと日通し安値を付けた。10月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を上回ったことで一時1.1382ドル付近まで買われる場面もあったが、戻りは鈍かった。 

 

NY原油先物市場は続落:世界経済の成長鈍化懸念で売り優勢

NY原油先物市場は一時65.33ドルまで売られた。米長期金利の上昇やドル高を嫌気して原油価格の上値が重くなった。世界経済の成長鈍化によるエネルギー需要減少の思惑が浮上したことも上値を抑えたほか、ロシアとサウジアラビアの増産観測も嫌気された。

 

NY金先物市場は続落:米国株高とドル高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は一時1221.40ドルまで売られた。中国株式市場が反発したこともあり、リスクオンになり売りが先行した。ただ、その後欧州株の下落局面では金価格は一時プラス圏に戻す局面もあったが、米国株の大幅反発や主要通貨に対するドル高を意識した売りが観測された。米中貿易問題に対する懸念は消えていないことから、一部では安全資産とされる金に買いも観測された。

 

米国債券市場は続落:米国株高でリスク選好から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)3.12%で終了した。米国株が大幅反発したことを受け投資家心理が改善し、安全資産とされる米国債に売りが出た。また、市場予想を上回る米10月消費者信頼感指数も相場の重しとなった。

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