FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米長期金利上昇を嫌気した売り優勢に

NYダウは99.06ドル安の37806.39ドル、ナスダックは55.97ポイント高の15471.92ポイントで取引を終了した。寄り付きは上昇した。動画配信のネットフリックスや半導体製造メーカーASMLホールディングの好決算を背景にハイテク・半導体関連銘柄を中心に買いが入り上昇をけん引した。しかし、長期金利の上昇に伴い上昇幅を縮小させるとNYダウは下げに転じ、前日の終値近辺でもみ合う展開した。結局小幅安で取引を終え、一方ナスダックは5日続伸した。VIX指数は12.55から13.14へ上昇した。

 

NY外国為替市場:低調な入札受け米長期金利が上昇するとドル買戻し

ドル/円は、本邦長期金利の上昇や日経平均先物の下落を背景に円買い・ドル売りが先行した。米長期金利の低下に伴うドル売りが強まると、前日の安値146.99円を下抜けて一時146.66円まで値を下げた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。1月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ると、米長期金利が上昇に転じたためドル円にも買い戻しが入った。市場では「一目均衡表雲の上限146.44円がサポートとして意識されている」との指摘もあった。低調な米5年債入札を受けて米長期金利が上昇幅を広げると、147.64円付近まで下値を切り上げた。

 

ユーロ/ドルは、明日25日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的の買いが入ったほか、米長期金利の低下に伴うドル売りが出ると、一時1.0932ドルと日通し高値を更新した。ただ、米経済指標の上振れや低調な米5年債入札をきっかけに米長期金利が上昇すると、ドルを買い戻す動きが優勢になり、1.0878ドル付近まで下押しした。

 

米ドル/カナダドルは一転上昇して、一時1.3430カナダドルまで値を下げたものの、1.3528カナダドルまで値を上げた。米長期金利の動向につれた。なお、カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を5.00%に据え置くことを決めたと発表した。声明では「インフレ率は徐々に低下し、2025年には目標の2%に達すると予想」「依然としてインフレ見通しに対するリスク、特に潜在的なインフレ圧力の持続を懸念している」と表明した。また、「コアインフレのさらなる持続的な緩和を確かめ、経済の需要と供給のバランス、インフレ期待、賃金上昇率、企業の価格設定に焦点を当てている」とし、前回までの「必要があればさらに利上げをする用意がある」との文言を削除した。

 

NY原油先物市場は反発:中国経済に対する不安和らぎ買い優勢に

NY原油先物市場は73.94ドル‐75.83ドルのレンジ相場となった。中国の預金準備率引き下げを背景に中国経済に対する不安が和らいだことから、原油は買いが優勢となった。なお、EIA石油在庫統計では原油在庫が予想を上回る減少となったことが明らかとなった。ロンドン市場で73.94ドルまで下落したが、米国市場の中盤にかけて75.83ドルまで買われた。供給不安の増大を懸念した買いが再び活発となった。通常取引終了後の時間外取引では主に75ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:米国の早期利下げ観測後退で売り優勢に

NY金先物市場は2011.70‐2037.90ドルのレンジ相場となった。強い米経済指標を受けて米国の早期利下げ観測が後退したことが重しとなった模様米国市場の序盤にかけて2037.90ドルまで買われたが、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で一時2011.70ドルまで下落した。

 

米国債券市場は下落:低調な5年債入札受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)4.37%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い4.17%で終了した。1月米PMI速報値の改善を受けて、米早期利下げ観測が後退すると売りが優勢となった。5年債入札が「低調」と受け止められたことも相場の重しになった。

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