FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米中貿易摩擦激化懸念から売り優勢に

NYダウは245.39ドル安の24442.92、ナスダックは116.92ポイント安の7050.29で取引終了した。欧州株相場の上昇や『中国当局は自動車購入にかかる税率の引き下げを計画』との一部報道が好感されると、買いが先行し一時350ドル超上昇した。ただ、米メディアが『米中の貿易交渉が進まない場合、米政権が中国からの全輸入品に追加関税を発動する可能性がある』と報じたことをきっかけに一転売りが優勢になった。中国売上高が大きいボーイングやキャタピラーなどが売られ、指数の押し下げ要因となった。ダウ平均の下げ幅は一時560ドルを超えた。 VIX指数は24.16から24.70へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株大幅下落でリスク回避

ドル/円は、欧州株高やNYダウが一時350ドル超上昇したことで、リスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが強まり、一時112.56円と日通し高値を付けた。しかし、NYダウが500ドル超下落するとドル/円にも売りが出て112.19円付近まで下押しした。その後は、112円前半での動きとなった。ユーロ/ドルは、28日の独地方選で大敗を喫したキリスト教民主同盟(CDU)を率いるメルケル独首相は29日、2021年の任期満了をもって首相の職を退くと発表。今年12月の党首選に出馬しない意向も明らかにした。独政局の先行き不透明感が懸念されるなかで、相場は方向感の定まりにくい動きだった。 

 

NY原油先物市場は反落:原油生産縮小の思惑後退で売り優勢

NY原油先物市場は一時66.29ドルまで売られた。ロシアのエネルギー相が主要産油国による生産縮小について否定的な見方を示したことや米国株が大幅安となったことで、世界景気の不安定さを嫌気された。OPECなどの主要産油国は2019年に原油生産を削減する可能性は残されているが、原油在庫は一定水準を保っており、供給不安はやや緩和されつつあることから、原油先物は伸び悩む展開となった。

 

NY金先物市場は反落:米国株安やユーロ安が嫌気され売り優勢

NY金先物市場は、欧米株式市場が堅調だったことを受けて一時1226.10ドルまで売られた。ドルが対ユーロに対して強含んだことも売り材料となった。また、『米中間の貿易問題が解決できない場合、米国は中国からの輸入品でこれまでの関税の対象となっていなかった品目全てへの関税賦課を12月初旬までに発表する用意がある』と報じられたことも材料視された。

 

米国債券市場は小反落:米中貿易摩擦への警戒感から買戻しも

米国債券市場で長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)3.08%で終了した。欧米株の上昇をきっかけに債券売りが先行したものの、米中貿易摩擦への警戒感が再燃すると債券買いが入り下げ幅を縮めた。

 

 

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