FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:半導体関連やハイテク株が相場をけん引

NYダウは395.19ドル高の37863.80ドル、ナスダックは255.32ポイント高の15310.97ポイントで取引を終了した。寄り付きは上昇した。1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を大きく上回ったため長期金利が上昇し、NYダウは小幅に下落する場面もあったが、前日に続き人工知能(AI)向け需要への拡大期待から半導体関連やハイテク株への買いが入り相場の上昇をけん引した。NYダウ・ナスダックともに堅調に推移し、NYダウは過去最高値、ナスダックは52週高値を更新した。VIX指数は14.13から13.40へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルは米債金利動向に振れる展開

ドル/円は、日銀の早期政策修正観測が後退する一方、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測は後退しており、円売り・ドル買いが出やすい地合いだった。東京市場では一時148.80円と昨年11月28日以来の高値を付けた。ただ、NY市場に限れば上値が重い展開になった。米ミシガン大学が公表した1月米消費者調査で、消費者態度指数(速報値)が予想を上回ると一時148.53円付近まで上げたものの、同時に発表された消費者の期待インフレが予想を下回ったためすぐに失速した。12月米中古住宅販売件数が予想より弱い内容となったことも相場の重しとなり、148.03円付近まで下押しした。一時は4.1957%前後と昨年12月13日以来の高水準を記録した米10年債利回りが4.11%台まで低下したこともドル売りを誘った。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行すると、一時1.0866ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0847ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米消費者の期待インフレが下振れしたこともユーロ買い・ドル売りを促した。米長期金利が低下に転じたことも相場の支援材料となり、取引終了間際に1.0898ドルと日通し高値を更新した。米株式市場ではNYダウやS&P500種株価指数が史上最高値を更新。リスク選好のドル売りも出やすかった。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは23時30分過ぎに103.55まで上昇したものの、取引終了間際に103.24まで一転下落した。

 

NY原油先物市場は3営業日ぶりに反落:供給不安が相場を支えた

NY原油先物市場は72.99ドル‐74.63ドルのレンジ相場となった。序盤は下げに転じる場面もあったが、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。中東情勢の緊迫化を背景にしたエネルギー供給不安が相場を下支えした一方、週末を控えて高値警戒感などから持ち高調整目的の売りも目立った。米国市場の前半にかけて74.63ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが増えたことで伸び悩み、一時72.99ドルまで値を下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:利食い売りで上げ幅縮小

NY金先物市場は2022.20‐2041.90ドルのレンジ相場となった。外国為替市場でややドル安が進み、ドル建てで取引される金相場の割安感が意識された。アジア市場で2022.20ドルまで売られたが、米長期金利の低下を期待した買いが入ったことで米国市場の前半にかけて2041.90ドルまで買われた。ただ、その後は利食い売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引では主に2030ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:ポジション調整の売買中心

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.37%で終了した。また、長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.12%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)高官から早期利下げ観測をけん制する発言が相次ぐ中、債券売りが優勢になると、利回りは一時4.1957%前後と昨年12月13日以来の高水準を更新した。ただ、足もとで相場下落が続いたあとだけに、引けにかけてはポジション調整目的の買いが強まり上げに転じた。

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