FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:半導体やハイテク株の買戻しが優勢に

NYダウは201.94ドル高の37468.61ドル、ナスダックは200.03ポイント高の15055.65ポイントで取引を終了した。新規失業保険申請件数が労働市場の底堅さを示したため長期金利が上昇し、NYダウは売りが先行し下落して始まった。下げが一巡するとプラスに転じ、午後にかけては堅調に推移した。半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)が発表した好調な業績見通しを受けた半導体やハイテク株の買い戻しの動きが相場を支えた。足もとで下げが目立っていたアップルを中心にハイテク株に買いが集まり、インテルなど半導体株も買われた。また、インドの航空会社からの大型受注が明らかになったボーイングは堅調に推移した。VIX指数は14.79から14.13へ低下した。

 

NY外国為替市場:強い経済指標受け米長期金利上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、前週分の米新規失業保険申請件数が18.7万件と予想の20.7万件より強い結果となったほか、12月米住宅着工/建設許可件数が予想を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時148.30円と日通し高値を付けた。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.1516%前後と昨年12月13日以来の高水準を記録した。ただ、前日の高値148.52円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。引けにかけては148円台前半で上値が重くなった。

 

ユーロ/ドルは、良好な米経済指標が相次いだことを受けて米長期金利が上昇するとユーロ売り・ドル買いが進行し、一時1.0847ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.0845ドルが目先サポートとして働くとじりじりと下値を下値を切り上げ、取引終了間際には1.0878ドル付近まで下げ渋った。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「インフレ率が目標の2%への軌道に乗っているというより多くの証拠を確認したい」「第3四半期になるまで利下げを実施するとは予想していない」などと語った。

 

NY原油先物市場は続伸:需要に対して楽観的な見方が広がり買い優勢

NY原油先物市場は72.10ドル‐74.19ドルのレンジ相場となった。昨日公表された石油輸出国機構(OPEC)の月報を受け、先行きのエネルギー需要に対して楽観的な見方が広がった。また、米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で原油在庫が予想を大きく上回る取り崩しとなったことも買いを誘い、一時74.38ドルまで上昇する場面もあった。ロンドン市場で73.29ドルまで買われた後、米国市場の序盤にかけて72.10ドルまで反落した。しかし、供給不安は消えていないため、米国市場の後半にかけて買いが強まり、一時74.19ドルまで値を上げた。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反発:中東情勢の地政学リスクの高まり

NY金先物市場は2007.70‐2024.00ドルのレンジ相場となった。米軍は中東のイエメンで反政府勢力フーシ派に対して追加の攻撃を行ったと発表した。中東情勢を巡る地政学リスクが高まるなか、安全資産としての金需要が意識された。アジア市場で2007.70ドルまで売られたが、調整的な売りは一巡したとの見方が強まり、米国市場の後半にかけて2024.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に2022ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:早期利下げ観測後退で売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは前日変わらずだった。米2年債利回りは前営業日と同じ4.35 %で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)4.14%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い結果となったことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退すると債券売り(利回りは上昇)が出た。利回りは一時4.1516%前後と昨年12月13日以来の高水準を付けた。

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