★米国株式市場はまちまち:決算を受けた銀行株の下落が重し
NYダウは118.04ドル安の37592.98ドル、ナスダックは2.58ポイント高の14972.76ポイントで終了した。12月生産者物価指数(PPI)が予想を下回り早期の利下げ期待に買われ、寄り付き後は上昇した。その後、決算を受けた銀行株の下落が重しとなり、下落に転じた。ただ、金利先安観にハイテクは底堅く推移し、相場全体の下値を支えた。NYダウは終日軟調に推移したが、ナスダックは終盤にかけかろうじてプラス圏を回復しまちまちで終了した。VIX指数は12.44から12.70へ上昇した。
★NY外国為替市場:米長期金利の動向に左右される展開
ドル/円は、米10年債利回りが4.00%台まで上昇すると全般ドル買いが先行し、一時145.57円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。米労働省が発表した12月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ると、前日の12月米消費者物価指数(CPI)発表後に高まったインフレ警戒感が後退し、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が再燃した。米長期金利の低下とともにドル売りが優勢となり、一時144.36円と日通し安値を更新した。米10年債利回りも一時3.91%台まで低下した。ただ、10日の安値144.32円が目先サポートとして働くと下げ渋った。米10年債利回りが3.97%台まで低下幅を縮めたことも相場を下支えした。
ユーロ/ドルは、一時1.0936ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0930ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米PPIの下振れを受けて全般ドル売りが強まると、一時1.0987ドルと日通し高値を付けた。ただ、3時前には1.0947ドル付近まで下押しした。NY市場では米長期金利の動向に左右されて、方向感に乏しい展開となった。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安となった。ビットコインの現物に投資する上場投資信託(ETF)が上場した前日には、対ドルで一時4万9021ドル前後と2021年12月以来の高値を付け、対円では714万円台と21年11月以来の高値を更新していた。ただ、本日は「材料出尽くし」として利食い売りなどが優勢になった。対ドルでは一時4万3179ドル前後、対円では626万円台まで値を下げた。
★NY原油先物市場は続伸:供給不安の高まりを受けた買い優勢に
NY原油先物市場は72.36ドル‐5.25ドルのレンジ相場となった。米・英軍などによるイエメン親イラン武装組織フーシ派の拠点空爆で、重要な石油輸送ルートを抱える中東の緊張を意識した買いが強まった。昨年12月27日以来の高値75.25ドルまで一時上昇。ただ、その後は利益確定の売りが入り、上昇幅を縮小して週の取引を終えた。供給不安の高まりを受けてロンドン市場(時間外取引)で75.25ドルまで買われた。しかし、利益確定を狙った売りが増えており、米国市場の後半にかけて72.36ドルまで値を下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドルを挟んだ水準で推移した。
★NY金先物市場は6営業日ぶりに大幅反発:中東の緊張の高まりから買い優勢に
NY金先物市場は2033.30‐2067.30ドルのレンジ相場となった。米・英軍などによるイエメン親イラン武装組織フーシ派の拠点空爆で中東の緊張が高まった。安全資産とされる金に買いが集まり5日以来、1週間ぶりの高値2067.3ドルまで一時上昇した。アジア市場の序盤に2033.10ドルまで下げたが、米長期金利の伸び悩みを意識した買いが入ったことでじり高となり、米国市場の前半にかけて2067.30ドルまで上昇した。ただ、その後は利食い売りが増えたことで後半にかけて2045.70ドルまで下げており、通常取引終了後の時間外取引では2052ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は上昇:米FRBの早期利下げ観測が再燃した買い優勢に
米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.12%低い(価格は上昇)4.13%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い3.94%で終了した。12月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ると、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が再燃し債券買いが優勢となった。
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