FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米企業業績への先行き懸念が強まり売り優勢

NYダウは296.24ドル安の24688.31、ナスダックは151.12ポイント安の7167.21で取引を終了した。アマゾン・ドット・コムやアルファベット(グーグル)が前日発表した四半期決算の内容が失望されて、大手IT企業の業績に懸念が広がった。アップルやフェイスブックなど主力ハイテク株にも売りが集まり、相場の押し下げ要因となった。7-9月期GDP速報値は市場予想を上振れたものの、相場への影響は限定的だった。NYダウの下げ幅は一時530ドルを超えた。VIX指数は24.22から24.16へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は米国株動向につれた値動き

ドル/円は、7-9月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.5%増となり、市場予想の3.3%増を上回ったことで買いが先行したものの、上値は重かった。NYダウが一時530ドル超下落したほか、日経平均先物が440円下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利の低下に伴う売りも出て一時111.38円と9月13日以来の安値を付けた。10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が98.6と予想の99.0を下回ったことも相場の重しとなった。米国株が下げ幅を縮小し、日経平均先物が上昇に転じた場面ではドル円にも買い戻しが入り112円台前半まで値を戻したものの、引けにかけて再び弱含んだ。ユーロ/ドルは、ECBの利上げ時期後ずれ観測が台頭したことで一時1.1336ドルと8月16日以来の安値を付けたが、売りが一巡すると一転上昇した。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったほか、週末を控えたポジション調整目的の買いが入り、節目の1.1400ドルを上抜けて目先のストップロスを巻き込んだ。米格付け会社S&Pがイタリアの格付けを据え置いたと伝わると、ユーロ買い・ドル売りが小幅に入り一時1.1421ドルと日通し高値を付けた。ただ、同国の格付け見通しが『安定的』から『ネガティブ』に引き下げられたこともあって、反応は一時的だった。 

 

NY原油先物市場は続伸:イラン制裁による供給減少懸念で買い優勢

NYダウ先物の軟調な動きを受けてリスク回避姿勢が強まり、原油先物もNY早朝に66.20ドルと前日比1ドル以上も下落した。しかしその後は、NYダウの買い戻しを背景に原油相場も反発した。トランプ政権が来月初にも発動するイラン制裁による供給減少も意識された。週末を控えてのショートカバーも巻き込み、原油先物は67ドル後半まで上昇した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比2基増加の875基となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国株の大幅安から買い優勢

NY金先物市場は、一時1246ドルまで買われた。NYダウが下げ幅を拡大すると安全資産としての金に資金が向かった。しかし、米国株が一転買戻し基調になると金への売り戻しが強まり、高値から10ドルほど値を戻した。

 

米国債券市場は反発:米国株の大幅下落で債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)3.07%で終了した。米国株が下落したことで、安全資産としての米国債に買いが入った。

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