★米国株式市場はまちまち:米長期金利上昇を嫌気した売り優勢に
NYダウは10.15ドル高の37440.34ドル、ナスダックは81.91ポイント安の14510.30ポイントで終了した。予想を上回った雇用関連指標を受けてソフトランディング期待も金利高で、寄り付き後はまちまちだった。12月サービス業PMIも予想外に上方修正され、長期金利が一段と上昇するとハイテクがさらに売られ、相場の重しとなった。NYダウは銀行セクターが支え終日堅調に推移したが、終盤にかけ雇用統計を控えた調整などに上げ幅を縮小して終了した。VIX指数は14.04から14.13へわずかに上昇した。
★NY外国為替市場:日銀の早期政策修正観測後退で円売り優勢に
ドル/円は、12月ADP全米雇用報告や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行した。日銀の早期政策修正観測が後退する中、全般円売りも継続し、一時144.85円と日通し高値を更新した。市場では「能登半島地震を受けて、日銀が1月にマイナス金利解除に動く可能性が一段と後退している」との声が聞かれた。
ユーロ/ドルは、独・ユーロ圏の12月サービス部門PMI改定値が予想を上回ったことを受けて、欧州時間に一時1.0972ドルと日通し高値を付けた影響が残った。ただ、NY市場に限れば伸び悩む展開となった。良好な米雇用関連指標が相次いだことで米長期金利が上昇すると、ユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、一時1.0933ドル付近まで下押しする場面もあった。
★NY原油先物市場は反落:ドル高を受けて利食い売り強まる
NY原油先物市場は71.06ドル‐74.00ドルのレンジ相場となった。紅海での船舶攻撃など中東情勢の悪化を嫌気し、原油先物価格は強含む場面もあった。しかしながら、米エネルギー省(EIA)の週間石油在庫では、ガソリンと中間留分がそれぞれ2022年1月以来の高水準を記録したことで、徐々に上げ幅を削り小幅に反落して引けた。ロンドン市場で74.00ドルまで買われたが、ドル高を受けて利食い売りが増えており、米国市場の後半にかけて71.06ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移した。
★NY金先物市場は反発:中東情勢の悪化から買いが優勢に
NY金先物市場は2043.30‐2058.10ドルのレンジ相場となった。欧米株は反発しているものの、紅海での治安悪化が中東情勢を更に混迷化させるとの懸念があり、安全資産とされる金先物は買いが優勢になり反発して引けた。また、昨日の下げ幅が大きかったことで、利食いの買いも出ていたとの声もあった。ロンドン市場で2058.10ドルまで買われた後、米国市場の前半にかけて2043.30ドルまで反落した。しかしながら、安全逃避的な買いが観測され、2055.20ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では2051ドルを挟んだ水準で取引された。
★米国債券市場は下落:好調な米雇用指標を受け売り優勢に
米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.37%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い4.00%で終了した。12月ADP全米雇用報告や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い結果となったことを受けて、債券売りが広がった。
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