FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ハイテクの売りが重しに

NYダウは25.50ドルDかあの37715.04ドル、ナスダックは245.41ポイント安の14765.94ポイントで取引を終了した。イランが紅海に軍艦を派遣するなど中東の緊張の高まりを警戒し、寄り付き後は下落した。NYダウは長期金利上昇やドル高を嫌い、さらにハイテクの売りが重しとなったが、根強いソフトランディング期待を受けた買いに底堅く推移し、終盤にかけプラス圏を回復した。一方、ハイテクはアップルの下落がけん引したほか金利高を嫌気し終日軟調推移し、まちまちで終了した。VIX指数は12.45から13.20へ上昇した。

 

NY外国為替市場:日銀の政策修正観測の後退で円売り優勢に

ドル/円は、連休明け早朝取引では一時140.82円まで下落したものの、前週末の安値140.80円がサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。NY市場に入ると、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出て、一時142.21円と日通し高値を付けた。1日に発生した石川県能登半島地震を受けて、市場では「日銀が早期にマイナス金利を解除することは困難になった」との見方が浮上した。日銀の政策修正観測が後退し円売り・ドル買いを促した。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、米国株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出ると、1.0939ドルと日通し安値を更新した。 

 

オセアニア通貨は軟調だった。NYダウが一時190ドル超下げたほか、ナスダック総合が2%超急落するとリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが集まった。豪ドル/米ドルは一時0.6757米ドル、豪ドル/円は95.84円まで下落したほか、NZドル/米ドルは0.6249米ドル、NZドル/円は88.64円まで値を下げた。

 

NY原油先物市場は4日続落:ドル高を意識した売り優勢に

NY原油先物市場は70.06ドル‐73.64ドルのレンジ相場となった。昨年末に米海軍が、紅海でコンテナ船に乗り込もうとしたイエメンの武装組織フーシ派のボートを沈没させたことで、紅海周辺の治安悪化を懸念し、年明けの原油価格は強含んで始まった。しかしながら、昨年から続く売り基調は変わらず、ドルが徐々に堅調地合いを見せると、ドルで取引される原油価格は割高感から売りに転じ4日続落で引けた。米国市場の序盤にかけて73.64ドルまで買われたが、供給不安はある程度緩和されており、ドル高も意識されたことから、米国市場の中盤以降は売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引で70.06ドルまで値下がりした。

 

NY金先物市場は3日ぶりに反発:ドル高が上値を抑える展開

NY金先物市場は2064.30‐2088.10ドルのレンジ相場となった。NY入り前まではドルの頭が重かったことで金先物価格は底堅かったが、米金利が徐々に上げ幅を広げると一転弱含んだ。もっとも、市場のトレンドを作るような経済指標やニュースもほとんど出ていないこともあり、昨年末の取引最終日からわずかに反発する水準で引けた。ロンドン市場で2088.10ドルまで買われたが、米国市場ではドル高を意識した売りが観測されており、一時2064.30ドルまで反落した。ただ、売り一巡後に2076.60ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に2070ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はポジション調整の売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)4.32%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い3.93%で終了した。3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月12-13日分)や5日の12月米雇用統計など重要指標の発表を控えて、ポジション調整目的の売りが優勢となった。

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