★米国株式市場は下落:サウジをめぐる地政学リスクを嫌気
NYダウは327.23ドル安の25379.45、ナスダックは157.56ポイント安の7485.14で取引を終了した。中国経済の減速懸念からアジア株が全面安となったことや、FRBによる利上げ継続観測が一段と強まる中、サウジアラビアをめぐる地政学リスクに警戒感が広がり売りが膨らんだ。また、VIX指数が再び20を超えたことで、『リスク回避の売りが出た』との指摘があった。NYダウの下げ幅は一時470ドルを超えた。VIX指数は17.40から20.06へ上昇した。
★NY外国為替市場:リスク回避の動きから円買い優勢
ドル/円は、英国のEU離脱交渉の行き詰まりやイタリア予算を巡る懸念を背景に、リスク回避目的の円買い・ドル売りが先行した。サウジアラビアをめぐる地政学的リスクが高まると、NYダウが470ドル超下落し円買い・ドル売りが加速いした。日経平均先物が430円下げたことも相場の重しとなり、一時111.92円と日通し安値を付けた。 ユーロ/ドルは、前日に公表された米FOMC議事要旨が市場の想定よりもタカ派的な内容だったと受け止められ、ユーロ売り・ドル買いが出た。EUの欧州委員会がイタリア政府に対し『2019年予算案はEU財政規律から大幅に逸脱している』との見解を通達すると、ユーロ売りが加速し一時1.1449ドルと日通し安値を付けた。
★NY原油先物市場は続落:原油在庫増が引き続き売り材料
NY原油先物市場は一時68.47ドルまで売られた。前日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫が大幅積み増しとなったことを嫌気した売りが継続した。また、エネルギー消費大国である中国の景気減速懸念が高まったこと、為替市場でドルがユーロなどに対して強含んだことも原油価格の上値を抑えた。
★NY金先物市場は反発:リスク回避の動きから買いが優勢に
NY金先物市場は一時1233.60ドルまで買われた。米中貿易摩擦の激化懸念や、イタリア財政問題に加え、サウジアラビアの地政学リスクへの警戒感から、投資家のリスク回避志向が高まり、米国株が大幅下落し、安全資産としての金が買われた。ただ、ドルがユーロに対して強含んだことで、上値の圧迫材料となった。
★米国債券市場は反発:リスク回避の債券買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)3.18%で終了した。米利上げ継続観測が一段と強まる中、債券売りが先行したものの、米国株安やイタリア財政懸念とサウジアラビアをめぐる地政学リスクの高まりから買いが優勢となった。
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