FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:引けにかけて下げ幅拡大

NYダウは545.91ドル安の25052.83、ナスダックは92.99ポイント安の7329.06で取引を終了した。前日の急落を受けて朝方の時間外取引では大幅続落で推移していたが、米9月消費者物価指数が市場予想を下振れ、米長期金利が低下したことで下げ幅を縮小して寄り付いた。ただ、その後もアルゴリズム取引と思しき売りで急落するなど、値動きの荒い展開となり、引けにかけて下げ幅を拡大する展開となった。市場ではVIX指数が一時28.84と2月12日以来8ヵ月ぶりの高水準まで急伸したことで『リスク回避の売りが加速した』との指摘があった。VIX指数は22.96から24.98へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の大幅下落で総じてドル売り優勢

ドル/円は、市場予想を下回る米9月消費者物価指数(CPI)をきっかけに売りが先行したものの、安く始まった米国株相場が持ち直し、日経先物が330円上げると一転上昇した。一時112.53円と日通し高値を付けた。ただ、NYダウが再びマイナス圏に沈み700ドル近く下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め、円買い・ドル売りが優勢となった。トランプ米大統領はこの日も『ドルが非常に強く、国内でビジネスをすることを困難にしている』などと述べ、ドル高要因になっているFRBの利上げを批判した。この発言を嫌気した売りも出て、一時111.83円と9月18日以来の安値を付けた。ユーロ/ドルは、米物価指標が市場予想を下回ったことを手掛かりに全般ドル売りが出やすい状況となった。一時1.1599ドルと日通し高値を付けたあと、1.1600ドルに観測されている売り注文に上値を抑えられて1.1546ドル付近まで押し戻されたが、下押しは限定的。取引終了にかけて再び強含んだ。また、米長期金利の低下なども相場の支援材料となった。 

 

NY原油先物市場は大幅続落:原油在庫増と米国株安を嫌気

NY原油先物市場は一時70.51ドルまで売られ、9月21日以来の71ドル割れとなった。世界的な経済見通しの引き下げや株安を受けた需要減少観測に加えて、米原油在庫の大幅な積み増しが確認され、売りが続いた。また、米国株の大幅続落も嫌気された。

 

NY金先物市場は続伸:リスク回避の金買い優勢

NY金先物市場は一時1230.00ドルまで買われた。米国株が大幅続落で寄り付くなど、前日の米国株大幅安に端を発した世界的な株安の流れが継続した。そのため、市場のリスク回避姿勢が、安全資産とされる金への買いにつながった。トランプ大統領のドル高けん制発言も、ドル相場の上値を抑えたことで金の支援材料となった。また、節目の1200ドルを突破したことで短期筋などからまとまった金買いが入った。

 

米国債券市場は続伸:米物価指標が市場予想を下回り買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)3.15%で終了した。市場予想を下回る米9月消費者物価指数(CPI)や米株安を受けて、債券買いがやや優勢となった。米30年債入札が『好調』と受け止められたことも相場の下支えとなった。

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