FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:米景気減速への懸念後退で買い優勢に

NYダウは212.03ドル高の33926.74ドル、ナスダックは219.89ポイント高の13555.67ポイントで取引を終了しました。新築住宅販売件数や消費者信頼感指数が予想を上回り、景気減速への懸念が後退し、寄り付き後は上昇した。追加利上げ観測も強まったが相場に織り込まれつつあり、昨日大きく下げた電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)や半導体エヌビディア(NVDA)などハイテクでの買戻しに拍車がかかり、相場全体を押し上げた。終日堅調に推移し、終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は13.74から14.25へ上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標受けドル買い優勢に

ドル/円は、米10年債利回りが3.69%台まで低下したことなどを手掛かりに円買い・ドル売りが先行し、一時143.30円付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値143.29円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。6月米消費者信頼感指数や5月米新築住宅販売件数、6月米リッチモンド連銀製造業景気指数が軒並み予想を上回ったことが分かると、米10年債利回りの上昇とともに円売り・ドル買いが活発化して、144.17円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁がポルトガルのシントラで開催中のECBフォーラムで『ターミナルレート(利上げの最終到達点)に到達した兆候はない』『見通しに大きな変化がない限り、7月も利上げを続ける』などと発言すると、ECBの利上げ継続観測が改めて意識されてユーロ買い・ドル売りが進み、一時1.0977ドルと日通し高値を更新した。ただ、22日の高値1.1012ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。この日発表の米経済指標が良好な内容となったことも相場の重しとなり、一時1.0942ドル付近まで下押しする場面があった。

 

NY原油先物市場は反落:持ち高調整の売り優勢に

NY原油先物市場は67.50ドル‐70.15ドルのレンジ相場となった。中国の景気減速懸念が鮮明になるなか、需要減を意識した売りが優勢となった。米在庫統計を控えて持ち高調整の売りも重なった。アジア市場で70.15ドルまで買われたが、需要増の思惑後退で売りが優勢となった。米国市場の序盤にかけて69.35ドルまで戻す場面があったが、後半にかけて67.50ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に68ドルを下回る水準で推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1920.60‐1940.30ドルのレンジ相場となった。この日発表された米経済指標が良好だったことで米長期金利が上昇したため、金利を生まない金は売られた。米国市場の序盤にかけて1940.30ドルまで買われたが、株高を受けて1919.80ドルまで反落し、通常取引終了後の時間外取引では主に1924ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:良好な米経済指標受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.76%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.76%で終了した。この日発表された米経済指標が軒並み予想を上回ると米景気悪化への懸念が和らぎ、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。

 

米年内2回の利上げ織り込み始める:US Dashboard

米金利先物の動きから米政策金利を予想する『Fedウオッチ』では年内2回の利上げを織り込み始めている。11月米連邦公開市場委員会(FOMC)までに政策金利を0.5%引き上げる確率は25%を超えた。

 

5月のカナダCPIが伸び鈍化で7月に金利据え置き予想:JPモルガン

27日に発表されたカナダの5月消費者物価指数(CPI)が前月比0.38%上昇し、前年同月比で3.4%上昇した。上昇率はそれぞれ市場予想0.30%、3.3%を上回ったものの、前月の0.71%、4.4%からは鈍化した。JPモルガンは27日付のリポートで、カナダ中銀(BOC)は(インフレ鈍化を示す)経済指標を好材料と受け止め、7月12日の会合で政策金利を4.75%で据え置くと予想するとの見解を示した。BOCが注視するというエネルギー・生鮮食料を除くコアCPIは3.85%上昇で、4月4.25%上昇から鈍化した。リポートでは、今後の注目点として23年4~6月期(Q2)の企業見通し調査、消費者期待調査を挙げつつ、「BOCは6月にさらなる金融引き締めが必要かどうかを判断する上で、インフレ期待と企業の価格行動の推移が重要な要素になると指摘した」ことを紹介していた。

 

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