FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米第3四半期決算発表を控え様子見

NYダウは56.21ドル安の26430.57、ナスダックは2.07ポイント高の7738.02で取引を終了した。米長期金利が一時7年5ヵ月ぶりの高水準に達し、売りが先行した。主要経済指標の発表がない中、11日から本格化する7-9月期決算内容を見極めたいとの思惑もありもみ合う展開となった。米中貿易摩擦の激化懸念がくすぶる中、中国市場への依存度が高いキャタピラーなどが売られ指数を押し下げた。ダウ・デュポンなど素材株が売られたことも相場の重石となった。ただ、小売のウォルマートや石油のシェブロンなどが買われ、指数はプラス圏で推移する場面もあった。VIX指数は15.69から15.95へ若干上昇した。

 

NY外国為替市場:トランプ大統領の利上げけん制でドル売り

ドル/円は、米長期金利が一時3.2594%前後と2011年5月上旬以来7年5カ月ぶりの高さを付けたものの、通常取引では低下したためドル売りが優勢となった。市場では『トランプ米政権のヘイリー国連大使が年末に辞任するとの発表もドル売りを誘った』との指摘があった。トランプ米大統領が『インフレの問題はない』『FRBがやっていることは好きではない』『金利についてそんなに急ぐ必要はないと考える』などと述べると、一時112.87円と日通し安値を付けた。 ユーロ/ドル、イタリアの財政懸念を背景にユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1432ドルと8月20日以来の安値を付けた。ただ、軟調に推移していた欧州株が持ち直すとユーロを買い戻す動きが広がった。米長期金利の低下に伴う買いも入り一時1.1503ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。 

 

NY原油先物市場は反発:ハリケーン接近への警戒感から買い優勢

NY原油先物は一時75.28ドルまで買われた。ハリケーン『マイケル』の接近や原油供給不足に対する市場の警戒感は消えていないこと、原油在庫が急増するとの見方はやや後退しており、短期筋などの買いが入った。米長期金利の低下も支援材料となった。

 

NY金先物市場は反発:IMFが世界経済見通し引き下げたことが買い材料

NY金先物市場は一時1195.80ドルまで買われた。国際通貨基金(IMF)が公表した世界経済見通しで、今年と来年の世界成長率をいずれも3.7%とし、3ヵ月前に示した3.9%から引き下げたことが買い材料視された。また、ニッキー・ヘンリー米国連大使が年末に辞任する意向と伝わるとリスク回避が意識され、安全資産とされる金が買われた。米長期金利の伸び悩みやユーロ安が一服したことも意識された。

 

米国債券市場は上昇:米中貿易摩擦の激化によるリスク回避の買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日ぶりに上昇した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)3.20%で終了した。時間外取引では一時3.2594%と2011年5月上旬以来7年5ヵ月ぶりの水準を付けた。ただ、イタリア財政懸念や米中貿易摩擦の激化懸念を背景に、安全資産とされる債券に賃金が流入した。

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