FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:米債務上限問題への警戒感が和らぎ買い優勢に

NYダウは153.3ドル高の33061.57ドル、ナスダックは165.7ポイント高の13100.98ポイントで終了した。31日夜に債務上限を停止させる法案が下院で可決され、債務上限問題を巡る警戒感が和らぐも、冴えない小売り決算が相場を押し下げ、寄り付きは下落した。5月ADP雇用統計が市場予想を上回る伸びを見せ、また週次失業保険申請件数も市場予想ほど増えなかったことを受けて、金融引き締めが長引くとの観測も相場の重石となった。民主党のシューマー院内総務が上院での採決を急ぐ姿勢を見せると債務上限問題への警戒感が一段と和らぎ、ハイテク株の買戻しが広がったことも相場を支え、上昇に転じた後はプラス圏で推移した。VIX指数は17.94から15.65へ大幅低下した。

 

NY外国為替市場:米利上げ期待後退で米長期金利低下するとドル売り

ドル/円は、5月ADP全米雇用報告が予想より強い結果となったことを受けて139.86円付近まで上昇したものの、すぐに失速した。米利上げ期待が後退するなか、米長期金利が低下すると売りが優勢となった。5月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数が予想を若干下回る結果だったことが伝わると、一時138.45円まで下げ足を速めた。すぐに米金利が低下幅を縮めたため、つれる形で139.06円付近まで持ち直したが戻りは鈍く、その後は138円台後半を中心としたもみ合いとなった。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利が低下したうえ、欧州株が全面高となったことを支えに買いが活発化した。浅い下押しがありながらも強い地合いを保ちながら一時1.0768ドルまで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.50と5月24日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は大幅に反発:追加減産への警戒感強く買い優勢に

NY原油先物市場は67.51ドル‐71.07ドルのレンジ相場となった。売りが先行したものの昨日と同様に67ドル台で跳ね返された。4日に石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合を控え、追加減産への警戒感が根強く残るなかショートカバーが優勢になり、一時71ドル台に乗せ、上げ幅を約4.3%まで広げる場面があった。アジア市場の序盤に67.51ドルまで売られたが、ドル安を意識した買いが入ったことでじり高となった。米国市場では需給ひっ迫の思惑が再浮上したことで買いが強まり、71.07ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に70ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続伸:米金利低下とドル安で買い優勢に

NY金先物市場は1970.10‐2000.70ドルのレンジ相場となった。複数の米経済指標を受けて前日終値を挟み上下が続いていたものの、米金利の低下基調が依然として支えとなった。為替でドル安が進むと、ドル建ての金に割安感が生じて買いが強まった。ロンドン市場の序盤にかけて1970.10ドルまで下落したが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで金先物は一時2000.70ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1995ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続伸:6月FOMCで利上げ見送りとの観測で買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)4.33%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い3.59%で終了した。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの観測が引き続き債券相場の支えとなった。5月ISM製造業景気指数の発表直後には利回りが一時3.56%台まで低下した。

 

ISM製造業指数は7カ月連続で50割れ:US Dashbosrd

米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した5月の製造業景況感指数は46.9と前月47.1から悪化した。好不況の分かれ目である50割れを下回るのは昨年11月から7カ月連続。個別項目の価格指数は44.2と4月53.2から大幅低下した。米製造業活動は鈍化が続き、モノの価格上昇圧力は弱まっている。もっとも、米インフレ圧力はサービス業の影響が大きい。

 

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