FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米債務上限問題を巡る警戒感から売り優勢

NYダウは134.51ドル安の32908.27ドル、ナスダックは82.14ポイント安の12935.29ポイントで取引を終了した。債務上限問題を巡りバイデン大統領とマッカーシー下院議長の合意を盛り込んだ『財政責任法案』の下院採決を控え、警戒感から寄り付きは下落した。4月JOLT求人件数が予想外に増加し追加利上げへの警戒感が高まったこと、中国の経済指標が市場予想を下回ったことも相場の重石となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らの発言を受け、6月FOMCでの利上げが見送られる可能性が再浮上、午後に入り下げ幅が縮まるもマイナス圏で終了した。月を通じてNYダウは下落、ナスダックは上昇した。VIX指数は17.46から17.94へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FRB要人のハト派発言からドル売り優勢に

ドル/円は、NY序盤は139円台半ばから後半で方向感を欠いていたが、4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が1010.3万件と予想の937.5万件を大きく上回ったことが伝わると、本日高値となる140.38円まで買い上げられた。ただ、140円台での滞空時間は短く、米・中長期金利が低下したうえ、NYダウが300ドル超下落すると失速した。今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)投票メンバーであるジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)理事とハーカー米フィラデルフィア連銀総裁から6月会合での利上げ見送りを支持する発言が伝わると、日通し安値となる139.24円まで値を下げた。

 

ユーロ/ドルは、NY勢参入後に1.0705ドルまで値を上げたが、良好なJOLTS求人件数を受けて一転下落した。ユーロポンドやユーロスイスフランの下落につれた面もあり、一時1.0635ドルまで下げ足を速めた。一方、FOMCメンバーからのハト派発言を受けてショートカバーが活発化し1.0690ドル台まで切り返した。

 

NY原油先物市場は続落:中国経済減速懸念から売り優勢に

NY原油先物市場は67.03ドル‐69.69ドルのレンジ相場となった。 5月中国製造業PMIが48.8と2カ月連続で景況感判断の境目となる50を下回った。予想からも下振れた結果に中国経済の減速懸念が高まり、今後のエネルギー需要減少が意識されて売りが強まった。一時67ドル手前まで売り込まれる場面があったアジア市場で69.69ドルまで買われたが、米国市場の序盤にかけて67.03ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に68ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は3日続伸:米金利低下から買い優勢に

NY金先物市場は1971.80‐1993.10ドルのレンジ相場となった。4月米JOLTS求人件数が市場予想を上回ると売りで反応したものの、一巡後は直ぐに切り返した。米・中長期金利が低下基調を強め、本日も金利の付かない金の支えとなった。米債務法案の下院通過が見込まれているが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで金先物は底堅い動きをみせた。通常取引終了後の時間外取引では主に1981ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続伸:米FRB要人からのハト派発言から買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)4.41%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い3.64%で終了した。昨日と同様に月末に絡んで機関投資家から保有債券の残存年数を延ばす目的の買いが観測された。米当局者からハト派的な発言が相次いだことも買いを後押しし、利回りは一時3.61%まで低下する場面があった。

 

弱いシカゴPMIなどを受けて5月ISM製造業を下方修正:ゴールドマン

5月31日に発表された5月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)が40.4となり、市場予想の46.8を大幅に下回った。弱いシカゴPMIに加え、海外の工業データが弱いことを受け、ゴールドマン・サックスは31日付のリポートで6月1日に発表される5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の予想を下方修正し、従来比0.5ポイント低下の46.7と見込んだ。市場予想を47.0で、前月47.1から小幅な鈍化が見込まれている。

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