FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米債務上限の合意に関する警戒感が重石

NYダウは50.56ドル安の33042.78ドル、ナスダックは41.74ポイント高の13017.43ポイントで取引を終了した。週末にバイデン大統領とマッカーシー下院議長が債務上限の一時停止で合意したことを受け、寄り付きは上昇した。しかし、合意案に民主・共和両党それぞれから一部議員の反対が予想されていることから、議会採決の行方に対する警戒感が相場の重石となった。NYダウは終盤にかけて下げ幅を縮小し、小幅安で終了した。ナスダック指数は長期金利の低下やエヌビディアの上昇が相場を支えるも伸び悩んだ。VIX指数は17.95から17.46へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売りが優勢に

ドル/円は、米10年債利回りが低下したことを背景に売りが強まり、一時139.58円まで値を下げた。5月米消費者信頼感指数が市場予想を上回ると140.11円付近まで持ち直したが、米金利が低下幅を拡大し、NYダウが200ドル近く下落すると売りが再開し、一時139.57円と本日安値を付けた。一方、26日安値の139.50円がサポートとして意識されると、その後は139円台後半でのもみ合いとなった。

 

ユーロ/ドルは、米金利低下に伴って21時過ぎに1.0747ドルまで上昇したが、その後は次第に値動きが鈍くなった。下押しは1.0714ドルに限られ、値幅は狭かった。

 

NY原油先物市場は大幅に反落:買い持ちを手仕舞う動き

NY原油先物市場は69.02ドル‐73.36ドルのレンジ相場となった。来月4日の石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合を控え、神経質な動きが続いた。先週はサウジアラビアから追加減産を示唆する発言も出た一方、ロシアからは追加減産は必要ないとの意見も伝わった。決して一枚岩ではないOPECプラスを警戒し、買い持ちを手仕舞う動きが広がった。節目70ドルを割り込み、一時5日以来の安値となる69ドル手前まで下げ足を速めた。アジア市場で73.36ドルまで買われたが、一部米経済指標の悪化を受けて69.02ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に69ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NY金先物市場は1949.60‐1981.90ドルのレンジ相場となった。連休明けの米債券市場で中・長期債利回りが低下すると、金利がつかない金の魅力が相対的に高まり買いが入った。ロシアの首都モスクワがドローンによる攻撃を受けたことが報じられ、地政学リスクの高まりも安全資産とされる金に資金を向かわせた。アジア市場で1949.60ドルまで下落したが、米国市場の中盤にかけて1981.90ドルまで買われた。米長期金利の低下を受けた買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に1977ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:月末絡みの買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.12%(価格は上昇)4.44%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.12%低い3.68%で終了した。連休明けの債券市場では持ち高調整の買いが活発化した。市場では『月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年月を延ばすための買いも入った』との声が聞かれた。

 

米消費者マインドは2カ月連続で低下:US Dashbosrd

米調査会社コンファレンス・ボードが30日発表した5月の米消費者信頼感指数は、前月から1.4ポイント低下して102.3となった。低下は2カ月連続で、2022年11月以来の低水準となった。ただ、市場予想の99.8が上回った。足もとの景況感を示す「現況指数」が148.6と前月から3.2ポイント低下し、短期的な見通しを示す「期待指数」も71.5と0.2ポイント低下した。調査担当者は「期待は依然暗いため、消費者信頼感が低下した」と指摘した。消費者のインフレ期待は高止まりしており「引き続きインフレが米国経済に対する見方に大きな影響を与える」と分析した。

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