FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米債務上限交渉を控え様子見ムード強まる

NYダウは140.05ドル安の33286.58ドル、ナスダックは62.88ポイント高の12720.78ポイントで取引を終了した。バイデン大統領と下院議長の債務上限交渉再開を控えた期待観に寄り付き後は上昇した。その後、下院議長が交渉に悲観的な見方を示したほか、連邦準備制度理事会(FRB)高官が利上げ継続する必要性を主張したため金利高警戒感も強まりNYダウは売りに転じた。終盤にかけて、交渉を控えた様子見気配が強まり、売りが一段落した。ハイテクは終日、堅調に推移し、まちまちで終了した。VIX指数は16.81から17.21へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅い展開

ドル/円は、ブラード米セントルイス連銀総裁が『年内に政策金利をさらに0.50%引き上げる必要があるかも知れない」と述べたことを手掛かりに円売り・ドル買いが先行し、一時138.66円まで値を上げた。その後、『米国防総省(ペンタゴン)近くで大規模爆発が起こった』との一部報道が伝わると、リスク回避の円買い・ドル売りが優勢となり一時138.01円付近まで下落したものの、ペンタゴン付近で爆発や火災が発生した事実はなく、SNS上で出回った虚偽のニュースだったことが明らかになると一転買い戻しが優勢になった。米10年債利回りが3.7264%前後と3月13日以来の高水準を付けたことも相場の支援材料となり、138.69円と日通し高値を更新した。ただ、前週末の高値138.73円や18日に付けた年初来高値138.75円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。NY中盤以降は米債務上限引き上げを巡る交渉の行方を見極めたいとのムードが強まり、徐々に値動きが鈍った。

 

ユーロ/ドルは、米債務上限引き上げを巡る交渉の行方に注目が集まる中、積極的な取引は手掛けにくく、値動きは限定的だった。今日の安値は1.0796ドル、高値は1.0831ドルで値幅は0.0035ドル程度だった。

 

NY原油先物市場は反発:需給ひっ迫の思惑残り買い優勢に

NY原油先物市場は70.67ドル₋72.53ドルのレンジ相場となった。米債務上限問題をめぐる協議に注目が集まるなか値幅は限られ、持ち高調整が中心となり、小反発して取引を終えた。アジア市場で70.67ドルまで売られたが、需給ひっ迫の思惑は消えていないため、米国市場の後半にかけて72.53ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利上昇とドル高を意識した売り

NY金先物市場は1970.70‐1984.80ドルのレンジ相場となった。本日も米連邦準備制度理事会(FRB)高官らのタカ派発言が伝わる中、米長期金利が上昇し、金利を生まない金は売りが優勢となった。ただ、米債務上限問題をめぐる協議を見極めたいこともあって下押しも限られた。ロンドン市場で1984.80ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが強まり、米国市場の中盤にかけて1970.70ドルまで反落。その後は下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に1975ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:米FRB高官のタカ派発言受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)4.33%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%3.71%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を受けて、米金融引き締め長期化観測が高まると債券売りが優勢となった。利回りは一時3.7264%前後と3月13日以来の高水準を付けた。

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