FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:金融不安や景気後退懸念の緩和から買い優勢に

NYダウは408.63ドル高の33420.77ドル、ナスダックは157.51ポイント高の12500.57ポイントで取引を終了した。米地銀ウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションが預金残高の増加傾向が続いたことを明らかにすると、地方銀行株が全般上昇した。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど大手金融にも買いが波及した。また、4月住宅着工件数の増加で、景気後退懸念も緩和しさらに相場を押し上げた。さらに、バイデン大統領とマッカーシー下院議長が債務不履行回避を確信していると発言すると、債務上限問題の解決期待に買い戻しに拍車がかかった。終盤にかけて上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は17.99から16.87へ低下した。

 

NY外国為替市場:米債務上限問題を巡る進展期待からドル買い優勢

ドル/円は、NY勢参入後も日経平均先物とともにドル円を買う動きが継続した。市場では『200日移動平均線が位置する137.07円を上抜けたことで、テクニカル的にも買いが入りやすい』との声が聞かれ、一時137.71円と日通し高値を更新した。米国の債務上限問題を巡る与野党協議が進展するとの期待から米国株相場が上昇したことも相場の支援材料となった。NYダウは一時460ドル超上昇したほか、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比480円高の3万0540円まで買われる場面があった。なお、バイデン米大統領はこの日の会見で『(債務上限交渉)合意に自信』『米国はデフォルト(債務不履行)に陥らないと確信』『合意に達するまで議論を続ける』と述べたほか、米共和党のマッカーシー米下院議長はインタビューで『最終的に米国がデフォルトに陥ることはない』『今週内の合意は実行可能』と明言した。

 

ユーロ/ドルは、独長期金利が低下した一方、米長期金利が上昇すると欧米金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが進み、一時1.0810ドルと4月3日以来の安値を付けた。ただ、節目の1.0800ドル手前では下げ止まった。ユーロ円の上昇につれた買いも入り、1.0849ドル付近まで下げ渋った。

 

NY原油先物市場は反発:連邦債務上下引き上げへの期待高まる

NY原油先物市場は70.04ドル‐73.26ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)が今年後半の需要が増加する見通しを発表したことが引き続き相場の支援材料となった。米エネルギー情報局(EIA)による週間在庫統計で原油の在庫が大幅に増加したことで失速する場面があったが、下値は限られたアジア市場で70.04ドルまで売られたが、株高を意識した買いが入ったことで米国市場の後半にかけて73.26ドルまで一段高となった。バイデン米大統領は17日、連邦債務上限問題を巡って共和党との間で合意が成立すると確信していると述べたことが材料視されたようだ。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続落:ドル高・米株高を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1978.10‐1997.00ドルのレンジ相場となった。米当局者からの相次ぐタカ派的な発言を受けて、米利下げ期待が後退していることが引き続き金の重しとなった。アジア市場の序盤で1997.00ドルまで買われたが、ドル高や株高を意識した売りが強まり、米国市場の前半にかけ1978.10ドルまで一段安となった。その後は下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に1986ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:リスク選好の動きから売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)4.16%で終了した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い3.56%で終了した。米債務上限問題を巡る楽観的な見方が広がる中、米国株相場が上昇すると相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。バイデン米大統領はこの日開いた会見で『米国はデフォルトに陥らないと確信』『交渉担当者は本日も会合を開く』『海外滞在中もマッカーシー氏と緊密に連絡を取る』と述べたほか、21日には記者会見を行うと表明した。

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