FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:来週の主要決算控え買い戻しの動き

NYダウは22.34ドル高の33808.96ドル、ナスダックは12.90ポイント高の12072.46ポイントで取引を終了した。4月PMIが予想外に改善したためリセッション懸念を受けた売りが後退し、寄り付き後は底堅く推移した。同時に、早期の利上げ停止期待も後退したため金利の上昇を警戒し、その後は売り圧力が強まり一時下落に転じた。終盤にかけては、来週に控えている主要ハイテク企業の決算を見極めたいとの見方に買戻しが強まり、主要株式指数は小幅高で終了した。VIX指数は17.17から16.77へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドルを下支え

ドル/円は、米10年債利回りが3.49%台まで低下したことを受けて円買い・ドル売りが先行し、一時133.55円と日通し安値を付けた。ただ、4月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが伝わると一転ドル買いが優勢になった。米10年債利回りが3.57%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時134.49円まで値を上げた。もっとも、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。一目均衡表雲の上限が位置する134.30円を超えた水準では戻り売りなども出やすく、一時134.07円付近まで下押しした。

 

ユーロ/ドルは、4月米PMIの上振れをきっかけに全般ドル買いが先行すると一時1.0943ドル付近まで下押ししたものの、アジア時間に付けた日通し安値1.0938ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測を背景にユーロ買い・ドル売りも入りやすく、引けにかけては1.0993ドル付近まで強含んだ。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:週末を控えた持高調整に終始

NY原油先物市場は76.72ドル‐78.39ドルのレンジ相場となった。この日も時間外から売りが先行し、76ドル後半まで下値を広げた。もっとも、『複数のOPECプラス加盟国による追加減産』報道で月初に作ったギャップは埋めることができなかった。週初から大きく下げていた反動もあり、ニューヨーク勢の本格参入後は78ドル台まで持ち上げられた。一巡後は、週末を控えた持ち高調整の動きに終始した。アジア市場の終盤にかけて76.72ドルまで下落したが、ポジション調整的な売りは米国市場の序盤までに一巡し、78.39ドルまで反発した。ただ、米長期金利の反発を意識した売りが入ったことで77.51ドルまで下げており、通常取引終了後の時間外取引では主に77ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:利益確定売りで下押し

NY金先物市場は1982.30‐2016.80ドルのレンジ相場となった。4月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ると、それまで低下していた米長期金利が上昇に転じ、金利を生まない金への下落圧力が強まった。ただし、19日に支えられた1980ドルの手前ではこの日も下げ止まり、週引けにかけては下値を切り上げた。アジア市場で2016.80ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが増えたことで米国市場の中盤にかけて1982.30ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に1990ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:4月PMIの上振れで売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)4.17%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.57%で終了した。米景気先行きへの懸念がくすぶる中、買いが先行したものの、4月米購買担当者景気指数(PMI)速報値の上振れをきっかけに一転売りが優勢となった。

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