FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:NAFTA再交渉の合意を好感した買い優勢

NYダウは192.90ドル高の26651.21、ナスダックは9.05ポイント安の8037.30で取引を終了した。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の3カ国が合意に至り、先行き不透明感が払拭され、航空機のボーイングなど貿易交渉の影響を受けやすい資本財や自動車銘柄を中心に買いが先行した。9月のマークイット製造業PMIが市場予想を上振れたほか、ISM製造業景況指数も概ね堅調な内容となったことで堅調推移となった。一方で、ハイテク株の割合の多いナスダック総合指数が引けにかけて上げ幅を縮小し、下落に転じた。VIX指数は12.12から12.00へ低下した。

 

NY外国為替市場:114円台では戻る売りで上値の重い展開

ドル/円は、NY市場に入ると狭いレンジでのもみ合いとなった。NYダウが一時270ドル超上昇したほか、日経先物が170円上げると、リスク選好の動きが強まり円売り・ドル買いが出た。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時114.06円と昨年11月9日以来の高値を付けた。ただ、114円台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの急伸をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1628ドルまで急ピッチで値を上げたものの、ポンド/ドルは失速するとユーロ/ドルにも売りが出た。米金利上昇に伴う売りも出て一時1.1564ドルと9月10日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給減少懸念から買い優勢

NY原油先物市場は一時75.77ドルまで買われた。イラン、ベネズエラの原油供給は減少するとの見方や米国内における掘削リグの稼動数が減少していることが材料視された。トランプ米大統領はサウジアラビアのサルマン国王と電話会談を行い、原油供給の維持などについて協議したが、原油価格の上昇を抑えることは出来なかった。

 

NY金先物市場は反落:NAFTA合意や米国株高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は一時1188.10ドルまで売られた。米9月ISM製造業景況指数は市場予想を下回る59.8に低下したことから、リスク回避の買いが観測されたが、米国とカナダの貿易交渉が妥結し、米国、カナダ、メキシコの3カ国で新たな貿易体制が構築されることから、金先物の上値は重くなった。米国金利の先高観が広がっていることや米国株の上昇も反発を抑える一因となった。

 

米国債券市場は続落:貿易摩擦の不透明感が後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)3.08%で終了した。NAFTA再交渉で妥結し、米国を中心とした貿易摩擦をめぐる不透明感が和らぐと債券に売りが出た。

 

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