FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:個別株物色買いが下支え

NYダウは18.38ドル高の26458.31、ナスダックは4.38ポイント高の8046.35で取引を終了した。イタリア財政懸念を背景に売りが先行したものの、インテルやボーイング、ユナイテッドヘルスなど個別銘柄への物色買いに支えられ上げに転じた。ただ、今月末が期限となる米国・カナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が合意に至らず、投資家心理の悪化から上値の重い展開となった。VIX指数は12.41から12.12へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は年初来高値更新

ユーロ/ドルは、。イタリアは今後3年間、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を2.4%に安定させる目標を掲げた。これにより、債務圧縮が進まない可能性があり、欧州連合(EU)側では反発の声が相次いだ。伊財政懸念や予算案を巡るEUとの対立などが警戒されて、一時1.1570ドルと12日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢になった。欧州株が下落した流れを引き継いで米国株にも売りが先行したが、すぐに持ち直したため投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。市場では『月末・期末のロンドンフィキシングに絡んだドル売りが観測された』との指摘があり1.1629ドル付近まで上げた。ドル/円は、欧州の取引時間帯では、イタリア株式相場の急落を背景にリスク・オフの円買い・ドル売りが入り、113.32円と日通し安値を付けた。ただ、小安く始まった米国株相場がプラス圏を回復すると徐々に強含んだ。カナダドル/円など資源国のクロス円が上昇した影響も受けて一時113.71円と昨年12月12日以来の高値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給ひっ迫懸念根強く買い優勢

NY原油先物市場は一時73.25ドルまで買われた。トランプ米政権の対イラン制裁の再発動を控え、供給ひっ迫感懸念は根強く、原油の買い意欲は強い。為替市場でイタリア財政の先行き警戒感でユーロが対ドルで売りが先行したことで、原油の上値が圧迫される場面もあった。しかし、ユーロが対ドルで持ち直したことで、11月限りは約2ヵ月半ぶりの高値を付けた。また、米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比3基減の863基と減少となり、2週連続減少したことも、原油高に拍車をかけた。

 

NY金先物市場は反発:イタリアの債務問題でリスク回避の金買い

NY金先物市場は一時1198.00ドルまで買われた。イタリアの債務問題に対する警戒感が高まっていることや短期筋のポジション調整に絡んだ買いが入った。また、前日に約1ヵ月半ぶりの安値水準まで下落した反動買いも入った。週末、月末、期末も重なり、調整の買戻しも入りやすかった。ただ、ユーロが対ドルで売られたことで、やや上げ渋る展開となった。

 

米国債券市場は下落:米国株の持ち直しで売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)3.06%で終了した。イタリア財政不安の高まりなどを葉池に安全資産とされる債券に買いが先行したが、米国株が持ち直すと徐々に売りが優勢となった。

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