FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場:自立反発狙いの買いで持ち直し

NYダウは108.82ドル高の33153.91ドル、ナスダックは83.33ポイント高の11590.40ポイントで取引は終了した。米連邦準備理事会(FRB)による利上げが当面続くとの観測を背景に売りが強まると指数はマイナス圏に沈む場面もあったが、自律反発狙いの買いが入ると持ち直した。決算内容が好感されたエヌビディアが急伸し、他のハイテク株に買いが波及した面もあった。VIX指数は22.29から21.14へ低下した。

 

NY外国為替市場:135円台は戻り売り意欲が強い

ドル/円は、10-12月期米国内総生産(GDP)改定値は前期比年率2.7%と予想の2.9%を下回ったものの、コアPCE改定値が4.3%と予想の3.9%を上回ったことから全般ドル買いが先行した。前週分の米新規失業保険申請件数が19.2万件と予想の20.0万件より強い内容となったことも相場の支援材料となり、一時135.36円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。ただ、135円台では戻り売り意欲が強く、滞空時間は短かった。一時は3.9742%前後と昨年11月10日以来の高水準を記録した米10年債利回りが3.86%台まで低下したことも相場の重しとなり、134.49円と日通し安値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続が改めて認識される中、一時1.0621ドル付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値1.0628ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。米コアPCEが予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続するとの観測が強まるとユーロ売り・ドル買いが活発化し、一時1.0577ドルと1月6日以来の安値を付けた。ただ、引けにかけては下げ渋った。米長期金利が低下に転じたことでユーロ買い・ドル売りがじわりと強まった。

 

NY原油先物市場は7日ぶりに反発:需要減少の思惑の後退から買い優勢

NY原油先物市場は73.83ドル‐75.99ドルのレンジ相場となった。昨日まで下落が続いた反動で買い戻しが先行した。世界第3位の原油消費国であるインドの石油製品需要が今後1年間で過去最高を記録する見通し、との報道も上昇を後押しした。米エネルギー省(EIA)が発表した週間の原油在庫統計では、積み増し幅が一部予想よりも拡大した。これを受けて値を消す場面があったものの、一巡後は再び下値を切り上げた。アジア市場の序盤で73.83ドルまで売られたが、需要減少の思惑は後退し、米国市場の前半にかけて75ドルを回復した。その後、74.81ドルまで下げたが、ドル高や株安を警戒した売りは縮小し、75.99ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では75ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続落:米長期金利に振れる展開

NY金先物市場は1824.80‐1841.20ドルのレンジ相場となった。10-12月期米コアPCE改定値が予想を上回ったことが分かると米長期債利回りが上昇し、金利のつかない金は売りが先行した。その後に米債利回りは低下したものの、為替でドルがユーロなどに対して上昇したことがドル建て金の重しとなった。アジア市場で1841.20ドルまで買われたが、米国市場の序盤にかけて1824.80ドルまで反落した。安全逃避的な買いは縮小した。ただ、米長期金利が伸び悩んだことから下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1831ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米景気の先行き不安から買い戻し

米国債券市場で中期ゾーンは前日と変わらずだった。米2年国債利回りは前営業日比と変わらずの4.69%だった。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)3.88%で終了した。10-12月期米国内総生産(GDP)改定値でコアPCEが予想を上回ったことが分かると債券売りが先行し、利回りは一時3.9742%前後と昨年11月10日以来の高水準を付けた。ただ、そのあとは米景気の先行き不安から相対的に安全資産とされる米国債に買い戻しが入ったため上げに転じた。

 

米国株は年始の水準まで悲観センチメントがまん延:AAII

米個人投資家協会(AAII)が毎週算出するアンケートによると、22日時点で今後6カ月の相場について『強気』と答えた比率は21.6%と前週から12.5ポイント低下した。『弱気』と答えた比率は38.6%と前週比で9.8ポイント上昇した。強気は1月4日以来、弱気は1月11日以来の水準を付けた。強気から弱気を減じて算出するスプレッドはマイナス17%ポイントとなり、マイナス幅は1月4日以来の水準まで拡大した。全米アクティブ投資家協会(NAAIM)が会員の運用会社に米国株の保有状況を聞き取りして算出する『NAAIM持ち高指数』は、22日時点で57.09%と前週比で24.34ポイント低下した。1月11日(45.34%)以来の水準まで低下したほか、1週間での下落幅としては2022年12月21日(32.25ポイント減)以来の大きさとなった。

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