FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:引けにかけて上げ幅縮小

NYダウは55.13ドル高の26440.41、ナスダックは51.60ポイント高の8041.97で取引を終了した。4-6月期GDP確定値が予想に一致したほか、週間新規失業保険申請件数や米8月耐久財受注も堅調な結果となったことで買いが先行した。また、証券会社が投資判断を『オーバーウエート』としたアップルが買われ、指数の上昇寄与度トップとなった。このほか、アマゾン・ドット・コムなど主力ハイテク株がかわらたことが相場の押し上げ要因となり、一時170ドル超まで上げた。しかし、市場には『トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したブレット・カバノー氏の性的暴力疑惑についての公聴会の行方を見極めたい』との雰囲気もあり、買いの勢いは長続きしなかった。VIX指数は12.89から12.41へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の動きでドル/円は年初来高値更新

ドル/円は、欧州市場序盤に一時112.53円と日通し安値を付けたものの、売りが一巡すると買い戻しが優勢になった。NYダウが一時170ドル超上昇したほか、日経平均先物が300円上げると、投資家のリスク選好度が高まり円売り・ドル買いが活発化した。1月8日の高値113.39円を上抜けて一時113.46円と昨年12月25日以来の高値を更新した。市場では『四半期末を控えた実需筋のドル買いが継続的に入った』との指摘があった。 ユーロ/ドルは、『イタリアの予算協議が延期される可能性がある』との伊地元紙の報道を受けて、伊財政懸念が改めて浮上するとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。米長期金利の上昇を背景に、全般ドル高が進んだ影響も受けて一時1.1639ドルまで値を下げた。なお、伊連立政権は2019年財政赤字の対GDP比率2.4%で合意。これを受けて日本時間28日4時頃に経済・財政目標を正式決定するための全体閣議が始まった。 

 

NY原油先物市場は反発:供給ひっ迫懸念から買い優勢

NY原油先物市場は一時72.60ドルまで買われた。トランプ米政権の対イラン制裁の再発動を控え、依然として供給ひっ迫感懸念は根強い。また、ペリー米エネルギー長官がイラン産原油の供給減に伴う価格上昇を抑える手段としての戦略石油備蓄(SPR)の放出は検討していないと言及したことや、トランプ大統領の増産要求に対し、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国から前向きな反応が出ていないことも、買いを後押しした。しかし、ドルが主要通貨に対して強含んだことで上げ幅は限定的だった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高などを意識した売り優勢

NY金先物市場は一時1185.60ドルまで売られた。米経済指標が良好な結果だったこと、米国株高、イタリア予算案などへの警戒感からドル買い・ユーロ売りが入ったことも金の売り材料となった。また、米国金利の先高観が再び広がっていることも金の反発を抑える一因となっている。

 

米国債券市場は横ばい:トレンドを欠いた展開

米国債券市場の長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.05%で終了した。米国株が上げ幅を広げたタイミングで債券売りが出たものの、株が伸び悩むと買い戻しが入った。相場のトレンドを欠いた展開が継続した。

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