FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:ハイテク株の買い戻しが下支え

NYダウは38.78ドル高の24128.05ドル、ナスダックは110.45ポイント高の12070.59ポイントで取引を終了した。予想を上回った1月小売売上高を受けた金利上昇を嫌気した売りに寄り付き後は下落した。2月NAHB住宅市場指数も予想を上回り景気への悲観的見方が一段と後退し、利上げ長期化観測も更なる売り圧力となった。しかし、ハイテクの買戻しが強く下値を支えたほか消費も想定外に堅調であることが明らかになったため、NYダウも終盤にかけて回復した。結局、主要株式指数はプラス圏で終了した。VIX指数は18.91から18.23へ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な経済指標受けドル買い優勢に

ドル/円は、前日の1月米消費者物価指数(CPI)の上振れで米利上げ継続観測が高まる中、この日もドル買いが続いた。1月米小売売上高や2月米ニューヨーク連銀製造業景気指数、2月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、一時134.36円と1月6日以来の高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、良好な米経済指標が相次ぐとユーロ売り・ドル買いが活発化し、一時1.0661ドルと本日安値を更新した。米10年債利回りが3.8203%前後と1月3日以来の高水準を付けたことも相場の重し。なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は欧州議会で『インフレ圧力は依然として強く、物価上昇を抑制するため利上げを継続する』『3月に0.50%の利上げを実施するつもり』などと発言した。
 

 

NY原油先物市場は続落:ドル高と米長期金利上昇を意識した売り優勢に

NY原油先物市場は77.25ドル‐79.15ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で、原油在庫が予想を上回る積み増しとなったことが材料視されて一時77.25ドルまで下押し。もっとも、国際エネルギー機関(IEA)が2023年は石油需要が前年比で増加し、石油輸出国機構(OPEC)の減産も相まって下半期には供給不足に陥るとの見方を示したため、その後は徐々に下値を切り上げた。ドル高や米長期金利の上昇を意識した売りが強まり、米国市場で77.25ドルまで下落したが、需給ひっ迫を意識した買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引で79.15ドルまで戻した。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利上昇が嫌気され売り優勢に

NY金先物市場は1839.30‐1870.90ドルのレンジ相場となった。この日発表の1月米小売売上高などが予想より強い結果となり、米長期金利が上昇すると、金利がつかない金の投資妙味が低下した。アジア市場で1870.90ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の上昇を意識した売りが強まり、米国市場で1839.30ドルまで下落。ただ、押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では1846ドルを挟んだ水準で取引された。

 

米国債券市場はまちまち:良好な米経済指標受け売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.61%で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)3.80%で終了した。1月米小売売上高など良好な米経済指標が相次いだため、債券売りが優勢となった。利回りは一時3.8203%前後と1月3日以来の高水準を付けた。

 

23年の訪日外客数は1900万人が視野に:モルガンMUFG

観光局が発表した2023年1月の訪日客数は新型コロナウイルス前の19年1月比で56%の149万7000人だった。中国本土を除くと同76%だった。モルガン・スタンレーMUFG証券は15日付の空運セクターリポートで、例年1月は閑散期に相当し、旧正月期間中だった中国からの訪日需要が日本側の水際規制などから限定的だったことを考慮すると、『見た目以上の回復』だったと指摘。23年間の訪日需要は、少なくとも1900万人程度までに拡大する可能性を挙げた。19年の訪日外客数は3188万人、訪日外客数が1973万人だった15年のインバウンド消費は3.4兆円だった。

 

米NAHB住宅市場指数は2カ月連続上昇:US Dashboard

15日に全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した2月の米住宅市場指数は42と市場予想の36を上回った。1月の35から7ポイント上昇し、2カ月連続で回復した。15日には米抵当銀行協会(NBA)が公表した30年物固定の住宅ローンは前週の6.18%から6.39%へと上昇したものの、2022年10月の7.16%からは大きく低下していることが業況の改善につながっている。『今後6カ月の見通し』も前月比11ポイント上昇の48と大幅に改善し、不審が続いていた米住宅市場に底入れの兆しができた。

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