FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米FRBの利上げ長期化懸念が再燃し売り優勢に

NYダウは156.66ドル安の34089.27ドル、ナスダックは68.36ポイント高の11960.15ポイントで取引を終了した。1月消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化継続を証明したものの予想を上回った結果を受けた金利上昇に伴う売りに、寄り付き後は下落した。連邦準備制度理事会(FRB)の高官もイベントや講演において、インフレ鎮静化に言及しながらも、根強いインフレの制御において、事前に想定されていた以上の利上げが必要になる可能性に言及したため利上げ長期化懸念が再燃し一段安となった。同時に、ハイテクは押し目買いに底堅く推移しプラス圏を回復。まちまちで終了した。VIX指数は20.34から18.91へ低下した。

 

NY外国為替市場:米FRBによる金融引き締めの長期化が意識されドル買い

ドル/円は、1月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を上回ると、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が改めて意識されてドル買いが優勢となった。米CPI発表直後には一時131.52円と日通し安値を付ける場面もあったが、下押しは限定的だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁が『必要であれば予想以上に長く利上げを続ける用意がある』と述べたことも相場の支援材料となり、一時133.32円と1月6日以来の高値を付けた。同じくFOMCで投票権を有するハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が『FRBによる一連の利上げはまだ終わっていないが、近いうちに終了する可能性が高い』と述べたと伝わると132.85円付近まで上げ幅を縮めたものの、その後『本日のCPIデータはインフレが急速に下がらないことを示唆』と発言すると再び133円台に乗せた。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が『現在のインフレ率は依然として高すぎる』『インフレ率が2%に戻るには数年かかる』と述べたことも相場を下支えした。

 

ユーロ/ドルは、1月米CPIの上振れで米10年債利回りが一時3.7952%前後と1月3日以来の高水準を付けると全般ドル買いが優勢になり、1.0707ドルと日通し安値を更新した。もっとも、ドル円と同様に米CPI発表直後にはドル売りが強まり、一時1.0803ドルと日通し高値を付ける場面があった。

 

NY原油先物市場は3営業日ぶりに反落:需給の緩みを意識した売り優勢に

NY原油先物市場は77.46ドル‐79.61ドルのレンジ相場となった。前日に米国が戦略石油備蓄を放出する方針を示したことを受け、時間外取引から需給の緩みを意識した売りが先行した。また、1月米消費者物価指数(CPI)の発表後に外国為替市場でドル高が進んだことも相場の重しとなり、一時は77.46ドルまで下落する場面もあった。アジア市場で79.61ドルまで買われたが、1月米消費者物価指数の発表後に77.46ドルまで反落した。ただ、需給ひっ迫を意識した買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4営業日ぶりに小反発:インフレしひょう発表後に売買交錯

NY金先物市場は1852.50‐1881.60ドルのレンジ相場となった。1月米消費者物価指数(CPI)の発表後は上下に振れる荒い値動きになった。一時は1880ドル台まで上昇したものの、一巡後には1850ドル台まで失速するなど、取引終盤まで方向感は定まらなかった。1月米消費者物価指数の発表後に1881.60ドルまで買われたが、戻り売りが強まり一時1852.50ドルまで反落。ただ、押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では1865ドルを挟んだ水準で取引された。

 

米国債券市場は1月米CPIの上振れで債券売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年国債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)4.63%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.74%で終了した。1月米消費者物価指数(CPI)の上振れで、米利上げ継続観測が高まると債券売りが優勢となった。利回りは一時3.7952%前後と1月3日以来の高水準を付けた。

 

米CPIは予想を上回る:US Dashboard

14日発表された1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.4%の上昇となり、7カ月連続で伸びが鈍化した。しかし、市場予想6.2%を上回り、前月比で0.5%の上昇と前月の0.1%から伸びが加速した。インフレ圧力の根強さが示され、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が広がった。米債市場では売りが優勢となり、10年債利回りは一時3.79%へ上昇した。

 

1月の米小売売上高は3カ月ぶりにプラスに転じる見込み:US Dashboard

本日発表は1月の米小売売上高が発表される。市場予想は前月比で1.6%増と3カ月ぶりにプラスに転じると見られている。米ミシガン大学が10日n発表した2月の消費者体動指数は株価上昇と労働市場の持続的な堅調さから、2022年1月以来の高水準となった。足元の米個人消費は底堅さをみせている。ただ、今後の見通しは小幅に低下しており、調査担当者は「失業率上昇の懸念もあり、消費者は今後数カ月、より慎重に支出を行う構えだ」と分析していた。

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