FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

ツイッターを昨年末よりスタートしました。『米倉教公(フジトミ証券)』検索して頂きますと、ショート市場コメントを早朝から発信しています。また、チャートを使った市場コメントもアクセス可能です。フジトミ証券のHPからも読むことができます。宜しかったら、ツイッターからの情報もご覧ください。

 

米国株式市場は続伸:景気への悲観的見方が後退して買い優勢に

NYダウは28.67ドル高の33978.08ドル、ナスダックは109.30ポイント高の11621.71ポイントで終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重要視している12月コアPCE価格指数が鈍化を継続したため金利先高観の後退で買われ、寄り付き後は上昇した。クレジットカード会社のアメリカン・エクスプレス(AXP)の楽観的な見通しに加え、ミシガン大消費者信頼感指数が1年ぶり高水準となったほか、住宅関連指標も予想を上回り景気への悲観的見方が後退し、続伸した。さらにハイテクの上昇も相場を支援し、終日堅調に推移し終了した。VIX指数は18.73から18.51へ低下した。

 

NY外国為替市場:週末を控えポジション調整の動きに終始

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している12月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターは市場予想通り前年比4.4%上昇となり、米インフレの減速が確認された。指標発表直後はドル売りが出て一時129.56円付近まで下押ししたものの、反応は一時的だった。アジア時間に付けた日通し安値129.50円が目先サポートとして働いたこともあり、130.07円付近まで下げ渋る場面があった。そのあとは週末を控えたポジション調整の動きに終始し、129円台後半で値動きが鈍った。なお、米PCEの結果について市場では『FRBは2月と3月にそれぞれ0.25%の利上げを決定したあとは、利上げを停止する可能性がある』との声が聞かれた一方、『FRBの利上げペース減速を裏打ちする格好となったが、利上げ休止を議論するには十分でない可能性が高い』との指摘があった。

 

ユーロ/ドルは、米物価指標を受けて米インフレの減速が確認されるとドル売りが先行したのの、反応は一時的だった。前日には一時1.0929ドルと約9カ月ぶりの高値を更新しただけに、利食い売りなどが優勢となった。市場では『ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された』との声も聞かれ、一時1.0838ドルまで値を下げた。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)定例理事会など重要イベントを控えており、ポジション調整目的の売りも出やすかった。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反落:今月の高値更新に失敗すると売り優勢に

NY原油先物市場は79.04ドル‐82.48ドルのレンジ相場となった。序盤は買いが先行し82ドル半ばまで上昇した。中国の経済活動再開による需要見通しの改善、米経済が景気後退を回避できるのではないかとの期待に後押しされた。もっとも今月の高値更新に失敗すると一転売り戻しが優勢になった。来週はOPECプラスによるパネル会合やFOMCの結果公表を控えていることもあり、週末・月末前に買い持ちを減らす動きが進んだ。一時79ドル手前まで下値を広げている。ニューヨーク市場の前半にかけて82.48ドルまで買われた。ただ、需要増加の思惑は後退し、ポジション調整的な売りが活発となったことで節目の80ドルを割り込んだ。通常取引終了後の時間外取引で79.04ドルまで下落した。

 

NY金先物市場は小幅に続落:ドル安を意識した買い戻しも

NY金先物市場は1916.50‐1935.40ドルのレンジ相場となった。12月米PCEデフレーターや同コアデフレーターでインフレ減速が確認されると売り優勢となり、昨日同様に1920ドルを割り込んだ。もっとも週安値は更新できず、その後に為替でドルが欧州通貨に対して弱含むと、ドル建ての金も下値を切り上げて週引けした。アジア市場の序盤で1935.40ドルまで買われが、その後はじり安となり、ニューヨーク市場の中盤にかけて1916.50ドルまで下げた。ただ、その後はドル安を意識した買いが入ったことで1932.30ドルまで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に1928ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:ポジション調整目的の売りが先行

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.19%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い3.51%で終了した。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にポジション調整目的の売りが先行したものの、12月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で、米インフレの減速が確認されると徐々に買い戻しが入り下げ幅を縮めた。

 

ビットコインは月間で2013年以来の高い上昇率

代表的な暗号資産であるビットコイン(BTC)は底堅い、対ドルで2万3150ドル前後で推移。前週比で約4%高、そして月初来では約39%高と1月としては2013年以来の高い上昇率を維持している。BTC円も300円台での値動き。

 

金融庁は地銀トップに国内金利上昇に備えを要請

ブルームバーグによると、金融庁幹部が地方銀行のトップに対し、上昇局面にある国内金利の動向を踏まえ、ポートフォリオや信用コストなどへの影響を経営者が的確に分析・把握し、市場変動対応に優先的に取り組むよう促していることが分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、監督局の幹部は先週の地銀首脳との会合で、最近の国内金利の変動が各行の経営に与える影響を詳細に分析していると報告した。特に有価証券や信用コストなどへの影響が大きいとみており、海外金利の動向を含めた影響を経営者が把握し、市場変動に適切に対応できる備えが必要だとの認識を示したという。関係者によると、市場変動対応における経営者のリーダーシップを金融庁は求めている。国内金利上昇のスピード感も踏まえ、想定される市場変動が金利上昇によるポジティブ面を含めて自行の収益やビジネスモデルに与える影響を確認することが重要だとみている。

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