FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

ツイッターを昨年末よりスタートしました。『米倉教公(フジトミ証券)』で検索頂きますとショートコメントが見ることができます。また、今までのような市場コメントもアクセス可能となります。朝からコメント配信していますので、是非ともツイッターからの情報もご覧いただければと思います。

 

米国株式市場はまちまち:重要指標発表を控え買い戻し強まる

NYダウは9.88ドル高の33743.84ドル、ナスダックは20.19ポイント安の11313.36ポイントで終了した。航空機メーカーのボーイング(BA)やソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)の冴えない決算に失望した売りに、寄り付き後は大幅下落した。その後、カナダ中銀が金融政策決定会合で予想通り利上げ決定後、次回会合で金利を据え置く可能性を示唆すると、国内の金利ピーク期待も強まり売りが後退した。終盤、今週発表が予定されている10-12月期国内総生産(GDP)や12月PCEコアデフレーターなどの重要指標や今月末に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)待ちで、買戻しが強まりNYダウはプラス圏を回復した。ナスダック総合指数は小幅安と、まちまちで終了した。VIX指数は19.20から19.08へ低下した。

 

NY外国為替市場:ECBが大幅利上げ継続との観測からユーロ買い

ユーロ/ドルは、欧州株安を背景にリスク回避のユーロ売り・ドル買いが先行すると、一時1.0857ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.0835ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げを継続するとの観測を背景にユーロ買い・ドル売りも入りやすく、一時1.0924ドルと日通し高値を付けた。なお、ナーゲル独連銀総裁は『政策金利はさらに上昇する必要がある』『3月以降に金利をさらに引き上げる必要があっても驚かない』と述べたほか、バスレ・スロベニア中銀総裁は『今後2回の会合での0.50%利上げは適切』などと発言した。

 

ドル/円は、米10年債利回りが3.41%台まで低下したことなどを手掛かりに円買い・ドル売りが先行し、一時129.27円と本日安値を更新した。米10年債利回りが上昇に転じると下げ渋る場面もあったが、買い戻しの勢いは長続きしなかった。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに小幅反発:在庫予想を下回り買い戻し

NY原油先物市場は79.45ドル‐81.23ドルのレンジ相場となった。石油在庫の積み増し警戒感から売りが先行した。しかし米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計では、原油は5週連続で積み増しだったものの一部予想を下回る結果になった。発表後に買い戻しが強まると、一時81ドル前半まで上値を伸ばす場面があった。ニューヨーク市場の前半で79.45ドルまで下げたが、ドル安を受けた買いが入ったことで81.23ドルまで反発した。ただ、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では80ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は5日続伸:ドル安から買い優勢に

NY金先物市場は1920.60‐1949.50ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロなどで軟調に推移すると、割安感が生じたドル建て金は買い優勢となった。米・中期金利に低下圧力が強まったことも金利を生まない金の支えとなった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1920.60ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の中盤以降はドル安を受けて買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で1949.50ドルまで一段高となった。

 

米国債券市場では続伸:米FRBの利上げペース鈍化観測から買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年国債利回りは前営業日比0.07%低い(価格は上昇)4.13%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い3.44%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見通しが強まる中、債券買いがやや優勢となった。

 

共担資金オペ拡充による金利抑制の持続に疑問:BofAセキュリティーズ

24日付の金利・為替リポートで、足もとの日本国債利回りとスワップ金利の低下は日銀の共通担保資金供給オペレーション拡充によるアナウンスメント効果等によるものであるとの見方を示した。一方、2023年中の更なる政策修正リスクは依然残っているとし、早晩市場観測が高まる可能性があるとも指摘した。2月に次期日銀正副総裁が指名されるが、これまでの黒田日銀総裁下と比較し、相対的にハト派色の薄い総裁とより中道派政権の組み合わせは日銀の緩和姿勢後退につながり得るとしたほか、23年を通じてインフレ高止まりする中、春闘で大幅賃上げが実現した場合、23年後半の消費下振れリスクが後退し、国内インフレを後押しする可能性を挙げた。

BofAは10年物国債利回りの適正水準が1%前後であると推定した上で、イールドカーブ(YCC)修正アタックが再燃しやすいとも指摘した。1月の金融政策決定会合で共担資金が拡充されたことは「時間稼ぎにはなるかもしれないが、担保不足に加え、高い政策不確実性と金利上昇リスクを鑑み金融機関がどの程度キャリーを取りに行くかは不確実性がある」とし、中期的に国債利回りとスワップ金利を抑制し続けることが出来るかには疑問があるとみた。

 

米国市場では本日第4四半期GDPが公表されるが鈍化予想:US Dashboard

2022年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)が公表される。市場予想は前期比年率で2.2%増と、7~9月期の3.2%増から伸びが鈍化する見込み。23年はさらなる景気減速が見込まれ、景気後退入りも懸念されている。予想以上に伸びが鈍れば、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ転換時期の前倒し観測が広がる可能性もある。

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