FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:オプションの満期を迎え買いに拍車

NYダウは330.93ドル高の33375.49ドル、ナスダックは288.16ポイント高の11140.43ポイントで取引を終了しました。連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を受けた金利上昇を警戒した売りに寄り付き後はNYダウは下落した。その後、発表された12月中古住宅販売件数がここ10年余りで最低水準となり利上げ観測が後退し、上昇に転じた。また、タカ派として知られるウォラーFRB理事が次回会合での25ベーシスポイント(BP)利上げ減速に支持を表明したため投資家心理改善で続伸した。本日は大量のオプションが満期を迎えたことも終盤にかけた買いに拍車をかけ、主要株式指数は上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は20.52から19.85へ低下した。

 

NY外国為替市場:ダボス会議での黒田日銀総裁発言で円売り優勢に

ドル/円は、黒田東彦日銀総裁が世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で『2%の物価目標を安定的、持続的に達成するため現在の極めて緩和的な金融政策を継続する』と改めて表明したことを受けて全般円売りが先行した。米10年債利回りが3.49%台まで上昇したこともドル買いを促し、一時130.61円まで値を上げた。ただ、買い一巡後は伸び悩んだ。日銀の政策修正観測は依然として根強く、130円台では戻り売りなどが出たほか、アジア時間に付けた日通し安値128.36円から2円超上昇した反動でポジション調整目的の売りが出た。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が講演で『2%のインフレ目標にはまだかなりの道のりがある』としながらも、『次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げを支持する』と発言すると、FRBの利上げペースが鈍化するとの見通しが強まり129.45円付近まで下押しした。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行し、1.0802ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測を背景にユーロ買い・ドル売りが出たほか、FRBの利上げペースが鈍化するとの見方から1.0858ドル付近まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は続伸:中国のエネルギー需要期待から買い優勢

NY原油先物市場は79.91ドル⁻81.91ドルのレンジ相場となった。中国の『ゼロコロナ』政策の転換が石油などの商品需要を高めるとの見方が根強く、引き続きエネルギー需要が支えとなった。国際エネルギー機関(IEA)も18日発表の月報で中国のコロナ政策の転換で、今年の世界の石油需要が過去最高を更新するとの見通しを示している。ロンドン市場の序盤にかけて81.54ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の前半で79.91ドルまで反落した。しかしながら、中国経済活動の再開で需要減少の懸念は後退しつつあり、81.91ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引でも81ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は小幅続伸:世界景気後退懸念が根強く買い優勢に

NY金先物市場は1922.00‐1939.00ドルのレンジ相場となった。米利上げペースが鈍化するとの見方や世界景気後退の懸念が根強く、金は底堅い動きとなった。ただ、この日の米長期金利が上昇し、金利を生まない金に売り圧力も生じ、上値は限られた。ロンドン市場で1939.00ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の前半にかけて1922.00ドルまで反落したが、米国経済の減速を警戒した買いが入ったことで下げ止まった。通常取引終了後の時間外取引では1930ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:欧州債の下落につれた売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)4.19%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い3.48%で終了した。欧州債相場の下落を受けて米国債にも売りが先行。米国株相場の上昇も安全資産とされる米国債の売りを誘った。

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