FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:売り一巡後はクリスマス休暇を控えての買戻し

NYダウは176.44ドル高の33203.93ドル、ナスダックは21.74ポイント高の10497.86ポイントで取引を終了した。前日までの流れを引き継ぎ、寄り付きは下落したが、売りが一巡すると買い戻しの動きも見られた。12月ミシガン大消費者信頼感指数(確報値)が改善したことは相場のサポート材料となったが、11月PCEコアデフレーターは連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を和らげるほどではなく、根強い景気後退への懸念から上値が重い展開となった。また、長期金利の上昇がハイテク株の重石となった。主要株式指数は小幅に反発し、NYダウは週を通じて上昇となったが、ナスダックは3週連続の下落となった。26日はクリスマスの振替祝日で休場となる。VIX指数は21.97から20.87へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅く推移

ドル/円は、米10年債利回りが3.74%台まで上昇したことで買いが強まり、一時133.14円と本日高値を付けた。一方、米ミシガン大学が発表した1年期待インフレ率が2021年6月以来の低水準となったことで買いは一服し132.70円台まで伸び悩んだ。週末とあってその後は目立った動意がみられないまま、132円台後半で取引を終了した。

 

ユーロ/ドルは、3営業日ぶりに反発した。終値は1.0617ドルと前営業日NY終値(1.0596ドル)と比べて0.0021ドル程度のユーロ高水準だった。1.06ドル台前半を中心に狭いレンジでの推移となった。NY序盤には1.0633ドルまで上昇したものの、米長期金利が上昇するなかで上値は限られた。

 

NY原油先物市場は大幅に反発:ロシアが減産の可能性から買い優勢

NY原油先物市場は77.98ドル-80.33ドルのレンジ相場となった。ロシアのノバク副首相がロシア産の原油・石油製品への西側諸国の価格上限措置に対応するため、2023年初めに石油生産を5-7%削減する可能性があると述べたことがきっかけで大幅に反発した。もっとも、中国でのコロナウイルス感染が急拡大していることで新たな規制が噂されていることや、米国の大寒波で航空便が相次いでキャンセルされていることが重しになっている。アジア市場で77.98ドルまで売られたが、ロンドン市場で79ドル台を回復した。ニューヨーク市場で一時80.33ドルまで買われた。その後は利食い売りが優勢となり、通常取引終了後の時間外取引では79ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は反発:前日の下落反動からの買い優勢に

NY金先物市場は1798.90-1812.20ドルのレンジ相場となった。クリスマス休場を控え米金利上昇によるドル高にも反応が鈍く、方向感のない動きが続いた。昨日の下落幅が大きかったこともあり、やや買いが優勢となった。アジア市場で1798.90ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の中盤にかけて1812.20ドルまで上昇した。ただ、米長期金利の上昇を意識して買いは一巡し、通常取引終了後の時間外取引では1804ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

米国債券市場は続落:FRBによる金融引き締めの長期化懸念から売り

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)4.31%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い3.74%で終了した。11月米PCEコアデフレーターが依然として強い結果となったことを受けて米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が債券売りにつながった。米ミシガン大学が発表した1年期待インフレ率が2021年6月以来の低水準となったことで下げ渋る場面があったが、戻りは鈍かった。なお、本日はクリスマス休暇を前に短縮取引だった。 

 

株式市場から大量の資金流出:米大手金融が調査報告

BofAグローバルリサーチは12月23日に発表した報告で、12月21日までの1週間の株式からの資金流出額が419億ドルと過去最大になったと指摘した。米バリュー株ファンドからは172億ドル、パッシブ株からは278億ドルが流出した。

 

個人のFX取引額は初の1京円突破:NHK

NHKニュースによると、今年1月から11月までのFXの店頭取引額の合計は1京1083兆円と去年1年間の5998兆円と比べると実に1.8倍に急増した。このうちドル円の取引は8223兆円と全体の74%を占めている。今年のFX取引の推移をみると、9月の取引金額が1398兆円(前年同期比200%増)と統計を取り始めた2008年11月以来では単月では最大となった。また、10月の取引額は1088兆円(前年同期比88%増)、さらに円相場が反転して円高方向に動いた11月についても1297兆円(前年同期比120%増)と活発な取引が続いた。巨額の資金を動かす日本のFX取引参加者は、海外では“ミセスワタナベ”とも呼ばれ、マーケットを左右する存在感のあるプレイヤーだと認識されている。“ミセスワタナベ”は、2007年ごろにかけての円安局面でも海外で注目されたが、今年改めてその存在が注目された。

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