FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:中国への依存度の高い銘柄が買われる

NYダウは86.52ドル高の26743.50、ナスダックは41.28ポイント安の7986.96で取引を終了した。アジア・欧州株がほぼ全面高となり、米国株にも買いが先行した。米中貿易摩擦に対する過度な警戒感が後退したことで、中国市場への依存度が高いボーイングなどが上昇し、指数を押し上げ要因となった。マクドナルドやシェブロンも買われ相場上昇のけん引役となった。半面、アップルやゴールドマンサックスなどが売られ、指数の重しとなった。VIX指数は11.80から11.68へ低下した。

 

NY外国為替市場:ポンド中心の取引活発

ユーロ/ドルは、一時1.1803ドルと6月14日以来の高値を付けたものの、仏・独・ユーロ圏の9月製造業PMI速報値が予想を下回ったことが分かると失速した。ディマイオ伊副首相が『仮に来年、赤字が拡大しても問題はない』との発言も嫌気された。NY時間帯に入ってもさえない展開が続いた。ポンド/ドルの急落につれたユーロ売り・ドル買いが出たほか、週末を控えたポジション調整目的の売りが出て一時1.1733ドルと日通し安値を付けた。売りが一巡したあとも『典型的なNY金曜日の午後相場』とあって、1.17ドル台半ばでの狭いレンジ取引に終始した。 ドル/円は、ポンド円中心にクロス円が下落した影響を受けてじり安の展開となった。一時112.50円付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値112.43円が目先サポートとして意識されるとやや下げ渋った。

EU離脱交渉についてのメイ英首相の緊急会見で、英国とEUの溝が改めて浮き彫りになると『合意なき離脱』への警戒感からポンド売りが活発になった。

 

NY原油先物市場は上昇:原油増産の思惑が交錯

NY原油先物市場は一時71.80ドルまで買われた。23日から始まる石油輸出国機構(OPEC)の会合で、米国のイランへの制裁の影響があるため、今回は増産に踏み切る可能性はないとの噂が出たことを受けて買われた。しかし、昨日のトランプ米大統領がOPECへ圧力をかけたこともあり、日量50万バレル増産されるのではないかという観測が出て69.98ドルまで急降下する値動きの激しい相場だった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比1基減の866基と減少した。

 

NY金先物市場は反落:ポンドを中心としたドル高を嫌気

NY金先物市場は一時1196.00ドルまで売られた。時間外の取引では堅調に推移していた金先物は、ポンドを中心にドルが買い戻されたことで、金価格に割高感が出て、じり安となった。また、主要金融機関が金価格の見通しを引き下げたことや米国株の上昇が続いていることも売り材料となった。

 

米国債券市場は横ばい:FOMC控え方向感の乏しい展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.06%で終了した。米国株が堅調推移したことで債券売りが出た。しかし、4ヵ月ぶりの高金利となったことで買いも入りやすかった。市場では『FOMCを控えた週末とあって方向感の乏しかった』との指摘があった。

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