FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米長期金利の上昇を警戒した売り

NYダウは482.78ドル安の3394.10ドル、ナスダックは221.56ポイント安の11239.94ポイントで取引は終了した。11月サービス業PMI改定値が予想を上回ったほか、ISM非製造業景況指数が予想外に改善したため、長期金利の上昇を警戒した売りに、寄り付き後は下落した。午後に入り、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のFedウォッチャーが賃金の上昇を受けて、ペースは減速も来年も利上げが継続する可能性に言及したため金利先高観が再燃し、一段安となった。終盤も売り圧力が後退せず、下げ幅を拡大し終了した。VIX指数は19.06から20.75へ上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な経済指標受け米長期金利上昇からドル買い優勢に

ドル/円は、前週末発表の11月米雇用統計に続き、本日発表の11月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが伝わると、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が改めて意識されてドル買いが優勢となった。米10年債利回りが3.61%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時136.86円まで上値を伸ばした。

 

ユーロ/ドルは、マクルーフ・アイルランド中銀総裁のタカ派的な発言をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0595ドルと6月28日以来の高値を付けた。ただ、11月米ISM非製造業指数が56.5と予想の53.5を上回ったことが伝わると、一転ユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0481ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は続落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY原油先物市場は76.77ドル-82.72ドルのレンジ相場となった。中国のコロナ規制緩和や石油輸出国機構(OPEC)プラス会合で現行の生産水準を維持することを決定したことを支えに時間外取引から買いが先行した。ただ、米長期金利の上昇と米経済指標の結果を受けてドル高が進み、ドル建ての原油は割高感から一転売りに押された。ニューヨーク市場の序盤に82.72ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時76.77ドルまで一段安となった。 

 

NY金先物市場は続落:米長期金利の大幅上昇を嫌気

NY金先物市場は1778.10-1822.90ドルのレンジ相場となった。米長期金利が大幅上昇し、金利が生じない金先物に売り圧力が強まった。また、予想比上振れの11月米ISM非製造業指数の結果を受けてドル高・ユーロ安が加速したことも金の売りを後押した。アジア市場で1822.90ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル相場の反転を受けて利益確定を狙った売りが強まり、ニューヨーク市場の後半にかけて1778.10ドルまで売られた。通常取引終了後の時間外取引では主に1780ドル台で推移した。 

 

米国債券市場は下落:良好な経済指標結果受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)4.37%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い3.57%で終了した。11月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが伝わると、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が改めて意識されて債券売りを促した。 

 

米11月ISM非製造業景況感指数は予想外に改善

米供給管理協会(ISM)が発表した11月ISM非製造業景況指数は56.5と10月54.4から低下予想に反して上昇した。10月製造業受注は前月比+1.0%と、9月+0.3%から伸びは拡大した。6月来で最大となった。事前に発表された11月サービス業PMI改定値は46,2と、5カ月連続で活動の縮小となる50を割り込んだが、予想外に速報値46.1から上方修正された。また、総合PMI改定値は46,4と、10月から低下も、予想外に速報値46.3から上方修正された。5カ月連続の50割れとなった。

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