FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米中貿易戦争懸念の後退を好感

NYダウは158.80ドル高の26405.76、ナスダックは6.07ポイント安の7950.04で取引を終了した。中国の李克強首相は演説で、人民元の下落を望まないとの姿勢を示し、対話による問題解決を呼びかけた。米中『貿易戦争』に対する懸念が後退するなか、中国市場への依存度が高いボーイングやキャタピラーなどが上昇し、指数の押し上げ要因となった。米長期金利の上昇を受けて、ゴールドマン・サックスやJPモルガンチェースなど金融株も買われた。 S&P500やNYダウは上昇したものの、主要ハイテク株には売りが広がった。VIX指数は12.79から11.75へ低下した。

 

NY外国為替市場:英国のEU離脱懸念もリスク回避の動きは限定的

ドル/円は、英タイムズ紙が『メイ英首相はアイルランド国境問題に関する欧州連合(EU)側の修正案を拒否』と報じると、ポンド/円が急落した。ドル/円にも売りが先行し一時112.13円と日通し安値を付けた。ただ、NYダウが一時210ドル超上昇し、日経平均先物が120円上昇したこともあり、積極的に下値を模索する展開にはならなかった。全般レンジ幅の狭い展開となった。ユーロ/ドルは、米長期金利が一時3.0905%前後まで上昇し5月18日以来の高水準を付けると、ユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1650ドルと日通し安値を付けた。ただ、対オセアニア通貨などでドル売りが進むと、ユーロ/ドルにも買い戻しが入り持ち直した。 

 

NY原油先物市場は続伸:原油・ガソリンの在庫減少を好感した買い

NY原油先物市場は一時71.50ドルまで買われた。米エネルギー省(EIA)週間在庫は大型ハリケーン・フローランスの影響もあり、原油は205.7万バレルの取り崩しになり、5週連続の取り崩しとなった。またガソリンも171.9万バレルの取り崩しとなった。発表後から原油価格は上げ幅を拡大した。また、サウジアラビアは一定の原油高を容認するとの観測も引き続き買い材料視された。

 

NY金先物市場は反発:英国のEU離脱懸念が高まり底堅い展開

NY金先物市場は一時1211.00ドルまで買われた。メイ英首相はアイルランド国境問題に関するEUの提案を拒否したとの報道が材料視された。ユンケル欧州委員長は『EUと英国の離脱合意にはほど遠い』との見方を示しており、安全資産としての金買いは縮小しなかった。

 

米国債券市場は続落:米中貿易摩擦への警戒感が後退

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)3.06%で終了した。米中貿易摩擦への過度な警戒感が後退し、安全資産としての米国債に売りが出た。米国株式市場でNYダウやS&P500が上昇したことも債券相場の重石となった。

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