FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク選好材料多く買い優勢に

NYダウは440.53ドル高の25335.74、ナスダックは132.86ポイント高の7560.81で取引が終了した。米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比31万3000人増となり、市場予想の前月比20万5000人増を上回った一方で、平均時給の伸びは予想を下回り、利上げペースの加速にはつながらないとの見方から買いが先行した。また、原油価格や米長期金利の上昇が好感されたほか、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が5月までに首脳会談を実施する意向を示し、地政学リスクが後退したことも追い風となり、終日堅調に推移した。VIX指数は16.54から14.64へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は107円台で上値の重い展開

ドル/円は、米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ったことで、アジア時間高値の106.94円を上抜け107.05円まで上げた。しかし、失業率や平均時給が予想を下回ったことで、上値も限られた。その後も米長期金利が上昇幅を拡大すると、107.04円まで再び上げたが、107円台での滞空時間は短く106.68円まで失速した。ユーロ/ドルは、米雇用統計を前に思惑的な売りが散見された。米雇用統計は強弱入り混じる内容となり、1.2273ドルまで下げる場面もあったが、1.2290ドル前後で売買が交錯した。その後、資源国通貨買い・ドル売りが活発化したほか、ユーロ/円の上昇も支えに1.2334ドルまで持ち直した。ただ、ユーロ/円が伸び悩むと1.2303ドルまで再び下げた。

 

NY原油先物市場は反発:米2月雇用統計結果を好感した買い

NY原油先物市場は一時62.14ドルまで上昇した。米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことが買い材料となった。非農業部門雇用者数の大幅な増加は原油需要の増加を示唆しているとの見方が広がった。雇用統計発表後に為替市場でドル高に振れたが、米長期金利が上げ渋ったことも原油価格の上昇を促す一因となった。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比4基減少の796基となった。

 

NY金・銀先物市場は上昇:米朝首脳会談実施の先行き不透明感から買い

NY金先物市場は一時1325.90ドルまで買われた。米ホワイトハウスのサンダース報道官が、北朝鮮が具体的な行動を示さなければトランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長との会談は行わないと述べたことが買い材料となった。また、米2月雇用統計で平均時給が市場予想を下回ったことを受け、米利上げペースが加速するとの警戒感が後退したため買いが入った。

 

米国債券市場は反落:リスク選好の動きが強まり売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は下落)2.89%で終了した。米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回ったほか、米国株が大幅に上昇したことを受けて、安全資産とされる債券需要が後退し売られた。翌週に3年、10年、30年債の入札を控えて持ち調整の売りも出た。

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