★米国株式市場は続伸:インフレが和らぎFRBの利上げペース減速期待で買い
NYダウは32.49ドル高の33747.86ドル、ナスダックは209.18ポイント高の11323.33ポイントで終了した。前日にインフレピークアウト観測から1200ドルあまり上昇した反動で利益確定売りが先行した。NYダウは利益確定売りに押されて一時320ドル安となった。ただ、投資家心理の改善を支えに下値は堅く、景気敏感株やハイテク株を中心に買われ、午後に上昇に転じた。株式市場ではインフレが和らぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが減速するとの期待が高まった。中国当局が11日、新型コロナウイルスの感染対策を一部緩和すると発表し、中国経済への懸念が薄れたのも相場を下支えした。VIX指数は23.53から22.52へ低下した。
日経平均先物12月限は前日の清算値と比べ150円安い2万8120円で終了した。
★NY外国為替市場:米FRBの利上げペース減速期待からドル売り継続
ドル/円は、前日の10月米消費者物価指数(CPI)の下振れを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの見方が強まる中、この日もドル売りが続いた。11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が54.7と予想の59.5を下回ったことも相場の重しとなり、一時138.47円と8月31日以来の安値を付けた。
ユーロ/ドルは、米インフレ指標の下振れや米消費者信頼感の悪化で米利上げ減速観測が強まると、ドル売りがさらに進み、一時1.0364ドルと8月11日以来3カ月ぶりの高値を付けた。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは軟調だった。対ドルでは一時1万6375ドル前後、対円では230万円台まで値を下げた。『仮想通貨交換業の米FTXトレーディングが米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した』と伝わると売りが広がった。
★NY原油先物市場は続伸:中国の景気停滞懸念後退やドル安を好感した買い
NY原油先物市場は86.18ドル-90.10ドルのレンジ相場となった。中国がコロナ感染対策の入国時の隔離期間の短縮を発表したこともあり、景気停滞懸念が後退したことで原油先物は強含んだ。また、昨日と同様にドルが大幅に全面安になると、ドルで取引される原油先物は割安感から上げ幅を広げ、続伸して引けた。アジア市場の序盤で86.18ドルまで下げたが、中国株高やドル安を意識した買いが入ったことでニューヨーク市場の中盤にかけて90.10ドルまで上昇した。ただ、その後は利食い売りが増えており、通常取引終了後の時間外取引では89ドルを挟んだ水準で推移した。
★NY金先物市場は続伸:ドル安継続を好感した買い優勢
NY金先物市場は1750.30-1771.40ドルのレンジ相場となった。米債市場はベテランズ・デーで休場だが、昨日に続きドルが大幅に全面安になっていることで、ドルで取引される金先物は割安感から続伸して引けた。なお、今週は週間を通すと約2年ぶりの上げ幅を記録した。アジア市場の序盤に1750.30ドルまで下げたが、米ドル安が続いていることから、じり高となり、通常取引終了後の時間外取引で1771.40ドルまで買われている。
★米国債券市場は休場
米国債券市場はベテランズ・デーで休場
11月10日終値は、米2年物国債利回り:4.32%、米10年物国債利回り:3.81%
★米11月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想下回るも期待インフレ率は上昇
米11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は54.7と、10月59.9から予想以上に低下し7月来で最低となった。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ期待指数として注視している同指数の1年期待インフレ率速報値は5.1%と、予想通り10月5.0%から上昇した。5-10年期待インフレ率速報値は3.0%と、予想外に10月2.9%から上昇し6月来で最高となった。インフレが根強い証拠となった。指数は低下も、中長期期待インフレ率の上昇でドルは下げ止まった。
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