FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:ねじれ議会で増税案が成立し難しくなるとの見方

NYダウは423.78ドル高の32827.00ドル、ナスダックは89.27ポイント高の10564.52ポイントで取引は終了した。中間選挙を控え下院で共和党優勢の思惑で景気減速懸念が後退、さらに不透明感払しょく期待に寄り付き後は上昇した。ドル高が一段落したことも支援しNYダウは終日堅調に推移した。長期金利上昇でナスダック総合指数は朝方、伸び悩んだものの引けにかけ主要株式指数は上げ幅を拡大して終了した。米中間選挙で大統領の政党と議会の多数党が異なる『ねじれ』となる可能性が高い。企業や富裕層への増税など株式相場の逆風になりやすい法案の成立が難しくなるとの見方から、先回りする買いが入った。VIX指数は24.55から24.49へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米FRBの利上げペースの減速観測からドル売り

ユーロ/ドルは、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測を背景に全般ドル売りが先行した。ビルロワドガロー仏中銀総裁が欧州時間に『インフレが明らかにピークに達していない限り、利上げを停止すべきではない』と発言したこともユーロ買いを促し、一時1.0034ドルまで値を上げた。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁も『インフレはあまりに高すぎる』『インフレを2%に戻さなければならない』などと述べた。

 

ドル/円は、ユーロやポンドに対してドル売りが進むと、円に対してもドル売りが先行した。市場では『8日投開票の米中間選挙や10日発表の10月米消費者物価指数(CPI)など、米重要イベントを前に持ち高調整目的のドル売りが出た』との声も聞かれ、一時146.09円と日通し安値を更新した。ただ、ユーロ/円やポンド/円などクロス円が上昇した影響も受けたため、下値は限定的だった。米10年債利回りが4.22%台まで上昇したことも相場を下支えした。 

 

NY原油先物市場は反落:中国の景気減速懸念を嫌気した売り優勢に

NY原油先物市場は90.40ドル-93.74ドルのレンジ相場となった。中国が現在のゼロコロナ政策を維持するとの報道をきっかけに、中国の景気減速懸念を嫌気し原油先物は反落した。欧州通貨を中心にドル売りが進むと、ドルで取引される原油先物は割安感から買われる場面もあったが上値は重いままだった。アジア市場の序盤に利益確定を狙った売りが入り、90.40ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて93.74ドルまで買われた。ユーロ高や株高が意識されたようだ。ただ、通常取引終了後の時間外取引では利食い売りがやや強まり、一時91.60ドルまで下げている。

 

NY金先物市場は続伸:ポンドやユーロ高を意識し買い優勢

NY金先物市場は1631.10-1686.40ドルのレンジ相場となった。前営業日比でほぼ横ばいでの取引が続いていたが、ポンドやユーロに対してドル安が進むと、ドルで取引される金先物は割安感から買いが優勢となり続伸して引けた。アジア市場の終盤にかけて1670.00ドルまで売られたが、ユーロ高を意識した買いが入ったことによってニューヨーク市場の序盤にかけて1685.60ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では、主に1680ドルをやや下回る水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:米国株が堅調推移したことで売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.73%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い4.21%で終了した。8日投開票の米中間選挙や10日発表の10月米消費者物価指数(CPI)の内容を見極めたいとのムードが強まる中、しばらくはもみ合いの展開が続いた。ただ、米国株相場が堅調に推移すると相対的に安全資産とされる米国債には売りが出た。 

 

マスク氏は米中間選挙を控え共和党への投票呼びかけ

米ツイッターを買収した起業家のイーロン・マスク氏が7日、米中間選挙の投開票を控えるなかで無党派層に対して共和党への投票を呼びかけた。マスク氏は自身のツイッターで『権力を共有することで、両党の最悪の行き過ぎを抑えることが出来る』と指摘。そのうえで『大統領が民主党であることを考えると、共和党に投票することを勧める』と投稿した。

マスク氏はこれまで政治的に中立の立場を示していたが、ここ数日は保守派よりの発言が目立っている。

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