FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中制裁関税発動でも影響軽微との見方を好感

NYダウは184.84ドル高の26246.96、ナスダックは60.32ポイント高の7956.11で取引を終了した。トランプ米政権は、対中制裁関税の第3弾を24日に発動すると発表した。これに対し中国も報復措置実施を表明した。しかし、一部アナリストの間では『両国経済には当初懸念されたほどの悪影響が及ばない』との見方が浮上したことから、投資家に買い安心感を与えた。前日に大きく下げたハイテク株中心に押し目買いが入り、一時250ドル超上げた。VIX指数は13.68から12.79へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中貿易関税賦課も材料出尽くしでドル買い

ドル/円は、中国が600億ドル相当の米製品に関税を賦課すると発表したことで円買い・ドル売りが先行し一時112.04円付近まで下げたものの、下押しは限定的だった。事前に同国政府が『米国の追加関税に対して報復措置を取らざるを得ない』との見解を示していたことで、『材料出尽くし』としてショートカバーが入った。一部アナリストの間で『両国経済には当初懸念されたほどの悪影響が及ばない』との見方が浮上したことも買い戻しを誘った。NYダウが一時250ドル超上昇し、日経平均先物が450円上昇すると、投資家のリスク選好度が高まり円売り・ドル買いが活発化した。9月米NAHB住宅市場指数が67と予想の66を上回ったことも相場の支援材料となり、112.39円と7月20日以来の高値を付けている。 ユーロ/ドルは、一時1.1724ドルと8月28日以来の高値を付ける場面があったが、同日高値の1.1733ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利が一時3.0570%前後まで上昇し5月23日以来の高水準を付けたこともユーロ売り・ドル買いを促し、1.1652ドルまで値を下げた。

 

NY原油先物市場は反発:サウジアラビアが一時的な原油高容認

NY原油先物市場は、ユーロを中心にドルが売られたことで一時70.42ドルまで買われた。異端からの供給減少もあり、OPECの増産準備がないとの観測が原油価格を支えた。また、イラン産原油の供給不足によって、一時的に1バレル=80ドル水準まで原油価格が上昇することをサウジアラビアは容認するとの観測も買い材料となった。

 

NY金先物市場は反落:米国株高と米長期金利上昇を意識した売り

NY金先物市場は一時1200.30ドルまで売られた。主要通貨に対してドル高が進んだことや米国株高や米長期金利上昇を意識した売りが出た。また、輸入関税引き上げが米国経済に大きな影響を与える可能性は低いとの見方が広がったことも金の上昇を抑える要因となった。

 

米国債券市場は下落:リスク選好の動きから売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%高い(価格は下落)3.05%で終了した。米国株式市場が上昇したことを受け、安全資産とされる米国債に売りが出た。米住宅指標が市場予想より良好な結果となったことも相場の重石となり、一時3.0570%前後と5月23日以来の高水準を付けた。

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