FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な米企業決算を受け上げ幅拡大

NYダウは828.52ドル高の32861.80ドル、ナスダックは309.78ポイント高の11102.45ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)の金利がピークに接近したとの見方に寄り付き後は上昇した。銀行株の上昇や石油会社の決算が史上最高益を記録するなど好調で一段と相場を押し上げた。また、金利の上昇が一段落し大きく下落していたハイテク株にも押し目からの買戻しが見られ、ナスダック総合指数も上昇に転じた。主要株式指数は終日堅調に推移し引けにかけて、上げ幅を拡大して終了した。良好な四半期決算を発表したアップルが7.6%高の大幅上昇となり、指数を押し上げた。マイクロソフトやインテルなど他のハイテク株にも買いが波及した。前日までに決算を発表したキャタピラーやマクドナルドにも改めて業績期待の買いが向かった。VIX指数は27.39から25.75へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇からドルは底堅い展開

ドル/円は、日銀が大規模な金融緩和策の維持を決め、黒田東彦日銀総裁が会見で『今すぐ利上げ、出口が来るとは考えていない』『安定的な円安なら経済全体にプラス』と発言したことで、欧州序盤には147.86円まで買われる場面があった。ただ、NY市場に入ると伸び悩む展開になった。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にポジション調整目的の売りが出て、147円台前半まで上値を切り下げた。なお、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している9月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターは前年比5.1%上昇と予想の5.2%上昇を下回った。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の7-9月期独国内総生産(GDP)速報値が予想を上回ると、独経済が底堅さを維持しているとの見方が浮上しユーロを買い戻す動きが先行し、一時0.9990ドル付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値0.9998ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、0.9929ドル付近まで下押しした。欧州中央銀行(ECB)が大幅利上げのペースを緩めるとの観測も相場の重しになった。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反落:中国の需要見通しに不透明感から売り

NY原油先物市場は87.08ドル-88.76ドルのレンジ相場となった。中国でコロナの新規感染者数が拡大し、『ゼロコロナ』政策の下で規制強化による同国経済の先行き懸念が強まり、エネルギー需要見通しの不透明感から売りに押された。また、為替相場でドルが対ユーロなどで上昇したことも、ドル建ての原油の上値を重くした。米長期金利の上昇やドル高を意識して利食い売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引では主に88ドル台前半で推移した。

 

NY金先物市場は 続落:米長期金利の上昇や株高を嫌気した売り

NY金先物市場は1640.70-1670.90ドルのレンジ相場となった。米長期金利が大幅上昇し、為替相場ではドルが対ユーロで堅調な動きとなるなか、金は売りが優勢となった。米株が大幅上昇し、リスク選好ムードが強まっていることも、安全資産とされる金の売りに拍車をかけた。通常取引終了後の時間外取引では1648ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

米国債券市場は反落:ポジション調整目的の売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.12%高い(価格は下落)4.40%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い4.02%で終了した。足もとで相場上昇が続いたあとだけにポジション調整目的の売りが出た。欧州債や英国債の下落につれた売りも出た。 

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