FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:良好な銀行決算受け買い優勢に

NYダウは337.98ドル高の30523.80ドル、ナスダックは96.60ポイント高の10772.40ポイントで取引を終了した。9月鉱工業生産・設備稼働率の予想以上の改善で景気減速懸念が後退し、寄り付き後は上昇した。その後も、銀行の好決算を好感した買いに加え、長期金利の上昇も一段落したためハイテクも買われ相場を後押しし、主要株式指数は終日堅調に推移した。トラス英政権の減税政策を巡る混乱が収束するとの期待から買いが入ったほか、ゴールドマン・サックスなどの好決算を手掛かりに買いが先行すると一時650ドル超上昇した。VIX指数は31.37から30.50へ低下した。

 

NY外国為替市場:日米金融政策の方向性の違いからドルは底堅く推移

ドル/円は、ロンドン外為市場で、149円29銭まで上昇後、一時148円19銭に急落し、再び149円台に戻した。米連邦準備制度理事会(FRB)の連続大幅利上げ観測を受けたドル買いが強まるなかで、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が瞬間的なドル売りにつながったとみられる。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが続くとの見方が強まる一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが続き、一時149.38円と1990年8月以来32年ぶりの高値を付けた。なお、この日発表の9月米鉱工業生産指数は予想を上回った一方、10月NAHB住宅市場指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となった。 

 

ユーロ/ドルは、欧米株価の上昇を背景にリスク選好のユーロ買い・ドル売りが入ると、一時0.9876ドルと日通し高値を更新した。市場では『天然ガス価格の大幅下落で、エネルギー価格高騰への懸念が和らいだことも相場の支援材料』との声が聞かれた。ただ、買い一巡後は伸び悩む展開になった。米10年債利回りが4.06%台まで上昇したことが相場の重しとなり、0.9822ドル付近まで上値を切り下げる場面があった。もっとも、米10年債利回りが再び低下したこともあって、下押しは限定的だった。 

 

NY原油先物市場は3日続落:中国の需要減懸念の高まりから売り

NY原油先物市場は81.30ドル-85.53ドルのレンジ相場となった。世界最大の石油輸入国である中国の需要減懸念が高まり、売りが優勢となった。米政府がガソリン価格抑制のために、戦略石油備蓄から追加放出を計画しているとの報道が伝わったことも売りにつながった。ロンドン市場の序盤にかけて85.53ドルまで買われたが、米国が石油備蓄の追加放出を検討しているとの見方が強まり、ポジション調整的な売りが優勢となった。一時81.30ドルまで下落し、通常取引終了後の時間外取引では主に82ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

NY金先物市場は反落:米国株高を意識した売り

NY金先物市場は1650.60-1666.00ドルのレンジ相場となった。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが当面続くとの期待が根強いなか、金利を生まない金相場が総じて上値の重い展開となった。アジア市場で1666.00ドルまで買われたものの、上値の重さは払しょくされず、ニューヨーク市場の中盤にかけて1650.60ドルまで下落。株高を意識した売りが観測された。通常取引終了後の時間外取引では主に1656ドル近辺でのもみ合いが続いており、小動きとなった。

 

米国債券市場は横ばい:売り先行後値ごろ感から押し目買い

米国債券市場で中長期ゾーンは前日比と変わらずだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらず4.44%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比と変わらず4.01%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが続くとの見方が強まる中、債券売りが先行したものの、売り一巡後は値ごろ感から押し目買いが入り上げに転じる場面がった。市場では『4%を超える利回りは投資家にとって魅力的』との声が聞かれた。 

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