FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:米FRBの利上げ継続観測を嫌気した売り優勢

NYダウは42.45ドル安の30273.87ドル、ナスダックは27.76ポイント安の11148.64ポイントで取引を終了した。予想を上回った9月ISM非製造業景況指数を受け連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げ観測が再燃し長期金利の上昇に伴い警戒感から売られ、寄り付き後は下落した。押し目買いに一時上昇に転じる局面もあったが、FRB高官が依然タカ派姿勢を維持し来年の利下げの市場の憶測を否定したため売りが再燃し、引けにかけ、主要株式指数は再び下落に転じ終了した。前日までの2日間で1500ドル超上昇したあとだけに、利益確定目的の売りが優勢となった。VIX指数は29.07から28.55へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢に

ドル/円は、9月ADP全米雇用報告や8月米貿易収支はほぼ予想通りの結果となったが、9月米ISM非製造業指数が56.7と予想の56.0を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時144.85円と日通し高値を付けた。ただ、政府・日銀による円買い介入への警戒感から節目の145円には届かなかった。前日の高値144.93円が目先レジスタンスとして意識された面もあり、NY午後には144.40円付近まで伸び悩む場面があった。なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁はこの日、『市場は適切に機能しており、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ抑制に向けて、断固として利上げを継続する』との見解を示したと伝わった。

 

ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時0.9995ドルまで買われる場面もあったが、前日の高値0.9999ドルや1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)がレジスタンスとして働くと失速した。予想を上回る米ISM非製造業指数を受けて米金利上昇とドル買いが進むと、一時0.9835ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は3日続伸:需給ひっ迫の思惑強まる

NY原油先物市場は85.42ドル-88.42ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国や他の主要産油国による枠組みOPECプラスが『日量200万バレル減産検討』との、昨日話題になり始めたニュースに関して『合意』の続報が入ってきた。同材料をいったん織り込み下押ししつつあったが、米週間原油在庫で取り崩し幅拡大が確認されると、相場は底堅さを持ち直した。ニューヨーク市場の序盤に85.42ドルまで売られたが、需給ひっ迫の思惑が広がり、88.42ドルまで急反発。ユーロ安や米長期金利の上昇が嫌気されたことで87.20ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで通常取引終了後の時間外取引では88ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は4日ぶりの反落:米長期金利上昇と米ドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1708.80-1736.60ドルのレンジ相場となった。予想を上回る9月米ISM非製造業指数を受けた米長期金利上昇から、ユーロなど主要通貨に対してドル買いが先行した。米金利低下やドル安を支援に買われていた金相場に巻き戻しが入った。米重要景気指標の改善が、リスク回避資産とされる金を買う動きを弱めた面もあった。アジア市場で1736.60ドルまで買われたが、ユーロ安を受けた売りが増えたことで、ニューヨーク市場の序盤にかけて1708.80ドルまで反落した。ただ、その後は米国株式の下落を意識した買いが入ったことで反転し、通常取引終了後の時間外取引では主に1720ドルを上回る水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:欧州債の下落に連れた売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は下落)4.13%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.12%高い3.75%で終了した。欧州債相場が下落した流れを引き継いで米国債にも売りが先行した。9月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが分かると債券売りが強まった。 

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