FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:短期的な戻りを期待した買い

NYダウは59.64ドル高の32969.23ドル、ナスダックは50.23ポイント高の12431.53ポイントで取引を終了した。金利高を警戒した売りが継続し、寄り付き後は下落した。ただ、足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入ると、指数は上げに転じた。 その後発表された7月耐久財受注統計で、コア資本財の受注や出荷が予想を上回る伸びとなったため景気減速懸念が後退し買いが再燃、下値を支えた。さらに、7月中古住宅販売成約指数も予想を上回る良好な経済指標を好感したほか、バイデン大統領が学生ローン減免を発表、消費を助けるとの期待が広がり、主要株式指数は上昇に転じ終了した。VIX指数は24.11から22.82へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の上昇でドルは底堅い展開に

ドル/円は、26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に注目が集まる中、市場では『タカ派的なスタンスが改めて示される』との見方が広がっており、米10年債利回りが一時3.1244%前後と6月29日以来約2カ月ぶりの高水準を記録した。全般ドル買いが活発化し、一時137.24円と日通し高値を更新した。
月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると136.70円付近まで下押しする場面もあったが、引けにかけては再び強含み137円台に乗せて取引を終えた。 

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うドル買いが先行すると一時0.9910ドルと日通し安値を更新したものの、前日に付けた2002年12月以来の安値0.9901ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になり、0.9999ドルと日通し高値を更新した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローも相場を下支えした。もっとも、欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が1メガワット時あたり300ユーロを突破するなど、ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、域内景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いが出やすく、戻りは限定的だった。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)や前日の高値1.0018ドルがレジスタンスとして意識された面もあった。 

 

NY原油先物市場は続伸:主要産油国の減産観測から買い優勢に

NY原油先物市場は92.79ドル-95.40ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)やその他主要産油国による枠組みOPECプラスによる減産観測が、需給が引き締まるとの思惑につながり底堅さを維持した。核合意再建について『米国はイランが要求したすべての追加条件を拒否した』と伝わったことも買いを誘った。ロンドン市場で95.40ドルまで買われた後、ニューヨーク市場で92.79ドルまで下げたが、主要産油国による減産観測や需給ひっ迫の思惑は残されており、通常取引終了後の時間外取引では主に95ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

NY金先物市場は小幅に続伸:ジャクソンホール会議を控え方向感出ず

NY金先物市場は1754.80-1769.50ドルのレンジ相場となった。週末26日に米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)において行われるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長講演という注目イベントを控えて動きづらかった。ロンドン市場で1754.80ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の中盤にかけて1769.50ドルまで反発。ただその後は上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1765ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:パルエル議長がタカ派的スタンスを示すとの見方で売り

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.11%高い(価格は下落)3.39%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い3.10%で終了した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホール会議での講演で、タカ派的なスタンスが改めて示すとの見方から債券売りが優勢となった。米5年債入札が『やや低調』と受け止められたことも相場の重しになった。利回りは一時3.1244%前後と6月29日以来約2カ月ぶりの高水準を付けた。

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