FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:金利上昇を嫌気して売りが優勢に

NYダウは62.42ドル安の31438.26ドル、ナスダックは83.07ポイント安の11524.55ポイントで取引を終了した。5月耐久財受注速報値や5月中古住宅販売成約指数の良好な結果を好感した買いに、寄り付き後は上昇した。2年債、5年債入札の低調な結果を受けて、金利が上昇するとハイテク中心に売られ、主要株式指数は下落に転じた。四半期末を控えた調整色も強い中、引けにかけて下げ幅を拡大した。先週は主要3指数が4週ぶりの大幅反発となっただけに、短期的に利益を確定する売りも出た。VIX指数は27.23から26.95へ低下した。

 

NY外国為替市場:不調な米債入札を受け米長期金利上昇でドル買い

ドル/円は、欧州株相場の上昇で投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが先行し、一時135.55円と日通し高値を更新した。米10年債利回りが3.14%台まで上昇幅を縮めるとドル円も135.01円付近まで伸び悩んだものの、下押しは限定的だった。この日実施された米2年債入札と米5年債入札が低調な結果に終わったことで米10年債利回りが3.21%台まで上昇した。全般ドル買いで反応し、135.49円付近まで強含んだ。 

 

ユーロ/ドルは、欧州長期金利の上昇をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行した。月末・四半期末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたユーロ買いのフローが観測されると、目先上値の目処として意識されていた22日の高値1.0606を上抜けて一時1.0615ドルまで上値を伸ばした。ユーロ豪ドルは一時1.5301豪ドル、ユーロNZドルは1.6822NZドル、ユーロポンドは0.8628ポンド、ユーロカナダドルは1.3668カナダドルまで値を上げた。ただ、不調な米国債入札を受けて米長期金利が再び上昇傾向を強めると、1.0578ドル付近まで上げ幅を縮めた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給不安から買い戻し

NY原油先物市場は105.60ドル-110.54ドルのレンジ相場となった。夏の行楽シーズンが始まっている米国では、来月4日の独立記念日に向けてエネルギー需要が拡大するとの思惑が高まった。また米ゴールドマン・サックスが、この夏に欧州が天然ガスから石油にエネルギーをシフトするため、ここから2割以上の原油価格の上昇を予想した。原油先物は一時110ドル半ばまで上げ足を速めた。アジア市場で105.60ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の後半にかけて110.54ドルまで反発した。需要減少の思惑は消えていないが、供給体制は安定していないため、買い戻しが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に109ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1821.80-1842.80ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロで1.06ドル台までドル安が進むと、ドル建てで取引される金に買い戻しが入る場面があった。もっとも米5年債入札後に米・中長期金利が上昇し、金利が付かない金にとっては重しとなった。アジア市場の終盤にかけて1842.80ドルまで買われたが、米長期金利の上昇を受けて伸び悩み、ニューヨーク市場の後半にかけて1821.80ドルまで売られた。通常取引終了後の時間外取引では主に1824ドル近辺で推移した。 

 

米国債券市場は続落:低調な2・5年債入札を受け売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)3.11%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い3.20%で終了した。米国株相場が失速したことで買いが入る場面もあったが、2・5年債入札が低調な結果に終わると売りが強まった。 

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