FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:値ごろ感や海外市場の流れを受けた買い

NYダウは641.47ドル高の30530.25ドル、ナスダックは270.95ポイント高の11069.30ポイントで取引を終了した。値ごろ感からの買いや海外市場の流れを受けて、寄り付き後は上昇した。前週末に約1年半ぶりの安値を付けたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。市場では『このところ下げのきつかったハイテクや消費関連株を中心に買いが入った』との声が聞かれた。 バイデン大統領が『景気後退は避けられる』との考えを示したため、景気後退への脅威も緩和し、終日堅調に推移した。VIX指数は31.03から30.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:日米金融政策の方向性に着目した円売り

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締めのペースを引き上げるとの見方が強まる一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが優勢となった。取引終了間際には一時136.70円と1998年10月以来約24年ぶりの高値を付けた。米国株相場の大幅上昇を背景にリスク選好の円売りも出た。なお、バーキン米リッチモンド連銀総裁はこの日、『インフレ率は高く、幅広い』『7月に0.50%もしくは0.75%の利上げの可能性が高いとするパウエルFRB議長のガイダンスは非常に理にかなっている』などと述べた。 

 

ユーロ/ドルは、レーン・フィンランド銀行(中央銀行)総裁が9月の欧州中央銀行(ECB)理事会での0.25%以上の利上げの可能性に言及したことを受けて、欧州市場では一時1.0582ドルまで上昇する場面があった。ただ、NY市場では上値の重さが目立った。ECBの金融政策正常化に伴うユーロ圏経済の成長鈍化を警戒したユーロ売りが出たほか、米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て、一時1.0519ドル付近まで下押しした。 

 

NY原油先物市場は反発:供給懸念と需要回復しつるあることによる買い

NY原油先物市場は108.70ドル-111.16ドルのレンジ相場となった。先週末急落し、約1カ月ぶりの安値をつけたこともあり、連休明けのこの日はその反動で買い戻しが先行した。ロシアのウクライナ侵攻に伴う米欧諸国による対ロシア経済制裁で、エネルギー供給懸念は根強いこと、中国の燃料需要が回復しつつあることが相場の支えとなっている。アジア市場の序盤に108.70ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて一時111.16ドルまで買われた。ただ、長期金利の上昇やドル高を警戒して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に109ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は小幅続落:リスク選好の高まりから売り優勢に

NY金先物市場は1830.70-1846.20ドルのレンジ相場となった。米長期金利が上昇し、金利を生まない金に売り圧力が強まったほか、米国株の大幅上昇でリスク選好志向が高まったことも安全資産とされる金の需要を後退させた。ニューヨーク市場の中盤に1846.20ドルまで買われたが、米長期金利の上昇や米国株高を受けて安全逃避の金買いは縮小した。通常取引終了後の時間外取引で1830.70ドルまで売られた。

 

米国債券市場は続落:米FRBが積極的な金融引き締め継続との見方から売り

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)3.20%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い3.28%で終了した。高インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方から債券売りが出た。米国株相場の上昇も相場の重しとなった。 

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