FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:関税措置の内容が和らいだことで買い優勢

NYダウは93.85ドル高の24895.21、ナスダックは31.30ポイント高の7427.95で取引を終了した。150ドル近く上げて始まった後、100ドル近く下落したが、再びプラス圏に浮上した。『メキシコとカナダは金属関税から恒久的に除外』と報じられたほか、トランプ米大統領が『軍事同盟国の関税免除を検討』と述べたことで買い安心感が広がった。VIX指数は17.76から16.54へ低下した。

 

NY外国為替市場:ECB理事会とドラギ総裁発言受け全般ユーロ安

ドル/円は、ユーロ絡みの取引が中心となり106.15円前後でしばらく方向感が出なかった。ただ、NYダウが終盤に持ち直したほか、『トランプ米大統領の関税、メキシコとカナダは金属関税から恒久的に除外』との報道を受けてカナダドル/円が買われた影響からドル/円も106.32円までじわりと上げた。ユーロ/ドルは、ECBが政策金利の据え置きとともに発表した声明で『必要ならインフレ目標と一致したインフレの道筋において持続的な調整を行う』と伝わり、前回の『必要ならQEの規模や期間を拡大する可能性』との文言から変更されたことがわかると買いが先行した。ドラギECB総裁が定例記者会見で『経済は前回の見通しより速く成長する見通し』『力強いモメンタムがインフレ上昇の信頼を高める』と述べたことも買いを誘い、1.2446ドルまで上値を伸ばした。もっとも、ECBスタッフ予想で2019年インフレ見通しが下方修正されたほか、ドラギ総裁の発言が期待されたほどタカ派的ではなかったとの見方から一転売りが優勢になった。独10年債利回りの一転低下も重しとなり、先に買いを進めた向きが反対売買を迫られると1.2298ドルまで急落した。

 

NY原油先物市場は続落:米国内の原油増産に対する警戒から売り優勢

NY原油先物市場は一時59.95ドルまで売られた。米国内の原油生産増加に対する警戒感が広がったことや、ドルが主要通貨に対して強含んだことが売り材料となった。保護主義的な米通商政策によって世界経済の成長は阻害されるとの見方も原油価格の反発を抑える要因となった。

 

NY金は続落・NY銀は上昇:ドル高、米国株高を嫌気した売り

NY金先物市場では、一時1319.60ドルまで売られた。為替市場でドルが主要通貨に対して強含んだことや、米国株高を意識して安全資産としての金買いは縮小した。9日に発表される米2月雇用統計の改善期待も金の反発を抑える一因となった。

 

米国債券市場は続伸:欧州債券の買いにつれた買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.85%で終了した。ドラギECB総裁からタカ派的な発言が伝わらなかったとして欧州債券に買いが強まったことにつれて米国債も買われた。

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