★米国株式市場は下落:FRBの積極的な利上げへの警戒感を意識
NYダウは176.89ドル安の32813.23ドル、ナスダックは86.93ポイント安の11994.46ポイントで取引を終了した。寄り付きは上昇した。前日引け後に市場予想を上回る四半期決算を発表したセールスフォースが大幅高となり相場を押し上げ、また他のハイテク株にも買いが波及した。5月ISM製造業景況指数が予想外の上昇となったことで長期金利が上昇した。さらに、原油価格が再び上昇したことで連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げへの警戒感が再び意識され、下げに転じた。取引終盤に向けて下げ幅を縮小させたが、下落のまま取引を終えた。VIX指数は26.19から25.69へ低下した。
★NY外国為替市場:良好な経済指標受け米長期金利上昇からドル買い
ドル/円は、5月米ISM製造業景気指数が56.1と予想の54.5を上回ったことが分かると米長期金利の上昇とともにドル買いが強まり、一時130.19円と5月11日以来の高値を付けた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時2.9496%前後と5月18日以来の高水準を付けた。
ユーロ/ドルは、ホルツマン・オーストリア中銀総裁の発言を受けて、欧州市場では一時1.0739ドルまで買われる場面もあったが、NY市場に入ると一転下落した。5月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことをきっかけに全般ドル買いが優勢となり、一時1.0627ドルと日通し安値を付けた。
★NY原油先物市場は小幅反発:需給ひっ迫懸念から買い優勢
NY原油先物市場は114.58-117.87ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)のロシア産原油輸入禁止措置による供給制約が引き続き下支え要因となった。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)解除による需要の高まりへの期待も支援となった。原油増産の思惑は消えていないことから、アジア市場で114.58ドルまで下げたが、需給ひっ迫の懸念も残されており、ニューヨーク市場の序盤で117.87ドルまで買われている。通常取引終了後の時間外取引では株安を嫌気して伸び悩み、主に114ドル台で推移した。
★NY金先物市場は小幅反発:株安進行でリスク回避の買いで持ち直し
NY金先物市場は1830.20-1853.00ドルのレンジ相場となった。米長期金利の上昇やドル高を受け、金利が付かない資産である金の相対的な価値低下やドル建て相場の割高感が、序盤は上値を重くした。しかし、米金利の上昇を嫌気した株安が進むと、リスク回避資産とされる金を買う動きが活発化しプラス圏へ浮上した。ドル高を嫌気して一時1830.20ドルまで下げたが、NY市場で安全逃避的な買いが入ったことで1853.00ドルまで買われている。通常取引終了後の時間外取引では主に1850ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は続落:FRBの金融引き締めへの警戒感から売り優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.11%高い(価格は下落)2.65%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い2.91%で終了した。インフレ懸念や米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感が意識され、債券売りが広がった。5月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことも相場の重しになった。
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