★米国株式市場は上昇:金利高の恩恵を受ける銀行セクターがけん引
NYダウは254.47ドル高の34807.46ドル、ナスダックは270.36ポイント高の14108.82ポイントで取引を終了した。スポーツ用品ブランドのナイキ(NKE)の好決算を好感した買いや金利高の恩恵を受ける銀行セクターの上昇がけん引し、寄り付き後は上昇した。連邦準備制度理事会(FRB)が引き締めペース加速の必要性を主張し、高インフレへの対応を強化する方針を示したことが中銀への信頼回復に繋がったことも買い材料になり、終日堅調に推移した。ハイテク株の買いも継続した。VIX指数は23.53から22.94へ低下した。
★NY外国為替市場:日米金融政策の違いからドル買い・円売り優勢
ドル/円は、欧州市場では一時121.03円と2016年2月以来6年1カ月ぶりの高値を付けたものの、NY市場に入ると120円台半ばから後半でのもみ合いに終始した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日の講演で積極的に金融引き締めを進める方針を改めて示した一方、黒田東彦日銀総裁が前週末に足もとの円安を容認し、最近の資源高によるインフレでも大規模緩和策を堅持する方針を表明したことから円売り・ドル買いが出やすい地合いだった。半面、このところ急速に値を上げた反動で持ち高調整目的の売りも出やすく、相場は方向感が出なかった。対欧州通貨中心にドル安が進んだ影響も受けた。なお、ブラード米セントルイス連銀総裁は『インフレ抑制に向け積極的に行動する必要がある』『政策金利を今年3%に引き上げるべき』と述べたほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は『今こそ緩和策を縮小させるとき』『インフレを抑制しインフレ期待をより強固に固定するために政策金利を中立水準以上に引き上げるべき』などと発言したものの、相場の反応は限られた。
ユーロ/ドルは、欧米株価の上昇を背景にリスク選好のユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.1046ドルと日通し高値を更新した。ただ、前日の高値1.1070ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。NY午後に入ると、新規材料難から1.10ドル台前半で値動きが鈍った。
★NY原油先物市場は4営業日ぶりに反落:やや調整売り強まる
NY原油先物市場は107.10ドル-113.35ドルのレンジ相場となった。欧州によるロシア産原油の禁輸措置について足並みがまだ揃っていないとの報道などからやや調整売りが強まった。アジア市場で113.35ドルまで買われた後、ロンドン市場で107.10ドルまで反落。利食い売りが増えた。ただ、ウクライナ情勢は流動的であり、ニューヨーク市場で111ドル台まで戻しており、通常取引終了後の時間外取引では主に109ドルを挟んだ水準で推移した。
★NY金先物市場は反落:米長期金利の上昇を嫌気した売り
NY金先物市場は1909.80-1939.50ドルのレンジ相場となった。昨日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長によるタカ派発言で本日も米長期金利が大幅上昇したため、金利のつかない金先物相場には売りが強まった。一時1909.8ドルまで下落する場面があった。アジア市場で1939.50ドルまで買われたが、米長期金利の上昇や株高を意識して反落した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1909.80ドルまで下げた。ただ、ウクライナ情勢がすみやかに改善する兆しはないため、安全逃避的な買いも観測された。通常取引終了後の時間外取引では主に1920ドル台で推移した。
★米国債券市場は続落:米FRBが利上げを急ぐとの観測から売り優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)2.17%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い2.38%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急ぐとの観測が強まる中、この日も債券売りが続いた。利回りは一時2.3898%前後と2019年5月以来の高水準を付けた。なお、米金融大手ゴールドマン・サックスは『FRBは5月と6月に連続して0.50%の利上げに踏み切る』と予想している。
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