FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:景気敏感株がけん引して上昇

NYダウは273.38ドル高の35405.24ドル、ナスダックは106.12ポイント高の14346.00ポイントで取引を終了した。良好な企業決算に加え、予想を上回った1月ISM製造業景況指数や12月JOLT求人件数を好感し、寄り付き後は上昇した。その後、ISM指数の支払価格の上昇を受け長期金利が上昇に転じると、売り圧力が強まり一時下落に転じる局面も見られた。しかし、全国34州でコロナ入院患者が減少したとの統計を受け、回復期待が強まり景気敏感株がけん引し再び上昇した。引けにかけて上げ幅を拡大し、一時300ドル超上昇した。個別ではゴールドマン・サックスやボーイング、ビザの上昇が目立った。VIX指数は24.83から21.96へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国の過度な利上げ観測後退でドル売り継続

ユーロ/ドルは、前日に複数の米連邦準備理事会(FRB)高官が市場の過度の利上げ観測をけん制する姿勢を示したことから、全般ドル売りが出やすい地合いとなった。インフレ率が高止まりする中、欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化に向けた議論を進めるとの見方もユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1279ドルと日通し高値を付けた。1月米ISM製造業景気指数は57.6とほぼ予想通りの結果となったが、仕入価格指数が76.1と予想の67.0を大幅に上回ったことから、米10年債利回りが一時1.8179%前後まで急伸した。ドルを買い戻す動きが広がり、1.1235ドル付近まで下押しする場面もあった。ただ、引けにかけては再び強含んだ。

 

ドル/円は、米国の金融引き締めへの過度な警戒感が和らぐ中、一時114.53円と日通し安値を付けたものの、米ISM製造業景気指数発表後に米長期金利が上昇すると114.89円付近まで下げ渋った。ただ、米長期金利が上昇幅を縮めると再び上値が重くなっている。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するブラード米セントルイス連銀総裁は『3月会合で利上げを支持する』『0.50%の利上げがFRBの助けになるとは思わない』『市場が今年5回の利上げを織り込むことは悪い予想ではない』などと述べたと伝わった。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:OPECプラス会合待ちで方向感欠く

NY原油先物市場は86.55ドル-88.87ドルのレンジ相場となった。2日に開催される石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』会合の内容を見極めたいとの思惑から、方向感を欠いた動きとなった。ニューヨーク市場の序盤に86.55ドルまで下げた後、反転し、88.87ドルまで買われたが、利食い売りが入ったことで上げ渋った。通常取引終了後の時間外取引では88ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:ドル安を好感した買い

NY金先物市場は1796.20-1809.70ドルのレンジ相場となった。前日に米連邦準備理事会(FRB)高官から過度な利上げ観測をけん制する発言が伝わり、この日の為替市場ではややドル売りの動きが目立った。ドル建ての金には割安感が生じ、一時1809.7ドルまで上昇する場面も見られた。アジア市場で1796.20ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1809.70ドルまで買われたが、その後は米国株高などを意識して伸び悩んだ。通常取引終了後の時間外取引で1800ドルを再び下回った。

 

米国債券市場はまちまち:米仕入れ価格指数が予想上回り売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.16%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.79%で終了した。1月米ISM製造業景気指数はほぼ予想通りの結果となったものの、仕入価格指数が予想を大幅に上回ったことから債券売りが強まった。米国株相場の上昇も相場の重石になった

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